製氷機は、毎日動いているのに中を見る機会がほとんどない機器です。氷が出ているうちは問題がないように見えますが、内部では水あかがたまり、放熱部にはほこりや油が積もっていきます。

止まってから気づくと、ドリンクも冷たいお料理も出せなくなります。夏場なら、氷を買いに走るあいだにお客様を待たせることにもなります。

この記事のポイント

1製氷機の氷は食品として扱うもの。汚れは衛生と故障の両方に響く

2フィルター掃除などはお店で、内部の洗浄と点検は業者に任せると分担しやすい

3頻度は水質や使い方で変わる。夏前に一度見ておくと止まるリスクを下げやすい

保守契約そのものが必要かどうかの全体的な考え方は、厨房機器のメンテナンス契約は必要?で解説しています。ここでは製氷機に絞ってお話しします。

製氷機に手入れが欠かせない理由

製氷機の汚れは、大きく分けて二か所にたまります。

一つは、水が通る部分です。水道水に含まれるミネラルが固まって水あか(スケール)になり、製氷する板や給水の経路に付きます。水あかが増えると氷ができにくくなり、ぬめりやにおいの原因にもなります。

もう一つは、空冷式の機種の放熱部(凝縮器)です。厨房の油やほこりがフィンに積もると熱を逃がせなくなり、製氷量が落ちたり、機械に負担がかかって止まったりします。

どちらも、ある日いきなり壊れるのではなく、少しずつ進みます。だからこそ、点検で早めに見つけられる機器でもあります。

壊れてから呼ぶ場合と、点検しておく場合

壊れてから呼ぶと

  • 営業中に氷が出なくなる
  • ドリンクや冷菜の提供が止まる
  • 氷を買いに行く手間と費用が出る
  • 修理まで数日かかることもある

点検しておくと

  • 製氷量の低下を早めに見つけられる
  • 洗浄や部品交換を定休日に予定できる
  • 氷の衛生状態を保ちやすい
  • 修理か買い替えかを落ち着いて決められる

製氷機が止まったときの損失は、修理代だけではありません。止まっていた日の売上や、仕入れた食材の扱いまで含めて考える必要があります。その考え方は厨房機器の故障で失う売上にまとめています。

お店でできる手入れと、業者に任せたい点検

全部を業者に任せる必要はありません。毎日、毎週の手入れはお店で、分解や専用の薬剤を使う作業は業者で、と分けると費用も手間も抑えやすくなります。

作業 お店で 業者に
貯氷庫の中を拭く・スコップを洗う ○
エアフィルターのほこり取り(空冷式) ○
周りに物を置かない・通気を確保 ○
製氷部の水あか除去(専用洗浄剤) ○
給水・排水の経路の点検 ○
放熱フィンの洗浄・冷却系の点検 ○
製氷量と氷の形の確認 気づいたら記録 ○

お店での手入れの方法や頻度は、機種によって違います。まずは取扱説明書の手順に沿ってください。氷の濁りやにおいが気になるときは製氷機の氷が白い・味がおかしい原因も参考になります。

洗浄・点検の頻度の考え方

「年に何回」と一律には言えません。次のような条件で、汚れのたまり方がかなり変わるためです。

水質ミネラルの多い水の地域ほど、水あかが早くたまりやすい
使う量ドリンクが多いバーやカフェは、製氷機の稼働時間が長い
置き場所コンロやフライヤーの近くは、放熱部に油が付きやすい

目安としては、少なくとも年に一度は内部の状態を確認し、使う量が多いお店や放熱部が汚れやすい置き場所なら間隔を短くする、という考え方が分かりやすいと思います。メーカーが取扱説明書で示している手入れの間隔も、あわせて確認してください。時期は、製氷機への負担がいちばん大きくなる夏の前が向いています。

春点検・洗浄で夏に備える
夏製氷量が最も必要な時期
秋夏の負担のあとを確認
年末繁忙期の前に状態を見る

夏に弱りやすい機器のまとめは夏の厨房トラブル対策をご覧ください。

早めに相談したいサイン

点検の時期を待たずに見てもらったほうがよい症状もあります。

こんな変化は早めに相談を

  • 以前より氷のたまりが遅い
  • 氷が小さい・形がそろわない
  • 氷が白く濁る・においがする
  • 本体の下に水がたまる
  • 運転音が大きくなった
  • 放熱部の周りが熱い

氷ができない、水が漏れるといった症状の原因は、業務用製氷機で氷ができないときの原因と製氷機から水漏れする原因で詳しく説明しています。

点検の日に確認すること

点検では、まず普段の様子をうかがいます。氷のたまり方が遅くなっていないか、においや濁りが気になったことはないか。毎日使っている方の感覚が、いちばんの手がかりになるからです。

そのうえで、製氷量と氷の形を確かめ、製氷部や給水の経路の水あかの付き方を見ます。空冷式なら放熱部の汚れを確認し、必要に応じて洗浄します。排水がきちんと流れているか、本体の下に水がたまっていないかも見ておきます。

点検の結果は、すぐに手を入れたほうがよい所と、次の点検まで様子を見てよい所に分けてお伝えします。年式が古い機器なら、修理を続けるか買い替えを考えるかの目安もあわせてお話しします。買い替えの判断は修理か買い替えかの目安も参考にしてください。

費用の考え方

製氷機の保守費用は、台数や機種、点検の回数、どこまでを契約に含めるかで変わります。点検と洗浄だけの契約もあれば、故障時の出張対応まで含むものもあります。比べるときは、月々の金額だけでなく、止まったときにどこまで対応してもらえるかを並べて見るのが大切です。

保守契約と、壊れたら都度直す方法の比べ方は保守契約と都度修理はどっちが得?で解説しています。当社の料金はサービス・料金をご覧ください。

製氷機の保守は当社へご相談ください

豊翔メンテナンスサービスは、愛知県小牧市を拠点に、愛知・岐阜・三重の飲食店で厨房機器の保守と修理を行っています。業界歴15年、製氷機のほか冷蔵庫や食洗機、ガス機器なども、メーカーを問わず見ています。業務用エアコンは洗浄のみ承っています。

製氷機1台だけのご相談も、店内の機器をまとめて見てほしいというご相談も承ります。機種と台数、今の困りごとをうかがったうえで、必要な範囲だけをご提案します。お電話・Webでのご相談は無料です。