ドリンクや料理に欠かせない製氷機。「氷ができない」「量が減った」「氷が小さい・白い」——こうした不調は、飲食店の営業に地味に効いてきます。原因と対処法を整理します。
この記事のポイント
1まず表示・電源の入れ直し・給水・放熱スペースの順に確かめる
2氷が落ちてこないときは、できていないのか、できているのに落ちないのかで原因が変わる
3確かめても氷ができない、水漏れ・異音があるときは業者へ
氷ができないとき、最初に確かめること
業務用製氷機で氷ができないときは、次の順で見ていきます。どれもお店で確かめられることで、手間の少ないものから並べています。
ホシザキの公式FAQでは、全自動製氷機(IMシリーズ)で製氷異常の表示が出たとき、電源スイッチ(漏電遮断器)をいったん切って入れ直すと、一時的に製氷できる場合があると案内しています。同じFAQで、表示が頻繁に点滅するなら使用を中止して販売会社へ連絡するよう書かれています。入れ直して氷ができても、同じ表示が何度も出るなら点検が必要です。
氷が落ちてこないとき
貯氷庫に氷が落ちてこないときは、「氷がそもそもできていない」のか「できているのに落ちてこない」のかで原因が変わります。
- 貯氷庫が満杯:氷がいっぱいになると製氷は自動で止まり、氷が減ればまた作り始めます。故障ではありません
- 氷ができていない:上の「最初に確かめること」の順に見てください
- 製氷部に氷がついたまま・固まっている:氷を外す工程がうまく動いていない可能性があります
製氷部の氷を、たたいたり刃物で削ったりして外すのはやめてください。部品を傷めるおそれがあります。電源を切って、点検を依頼してください。製氷機の修理は業務用製氷機の修理でも紹介しています。
氷が少ない・小さいときの見分け方
氷はできているのに量が足りない、粒が小さいというときは、いつから・どんなふうに減ったかで見当をつけます。
| 症状 | 考えられること | お店で確かめること |
|---|---|---|
| 夏や暑い日だけ少ない | 周りの温度が高く、熱が逃げにくい | 本体のまわりのすき間、厨房の温度 |
| 年々少なくなってきた | 放熱部のほこり・油、内部の水あか | 空気の吸い込み口のほこり(奥は点検で) |
| 氷が小さい・薄い | 給水が足りない、水あかで水が流れにくい | 元栓が開いているか、断水・水の出方 |
| 急に少なくなった | 部品の不具合のことがある | 表示・ランプ、異音がないか |
放熱と氷の量の関係は製氷機の電気代と放熱の手入れ、水あかの落とし方は製氷機の掃除・洗浄の頻度と方法で説明しています。
よくある原因
| 原因 | 内容 |
|---|---|
| 給水の問題 | 断水、給水バルブの不具合、水道側の元栓 |
| フィルターや配管の詰まり | 水あか・スケールの蓄積で水が流れにくい |
| 放熱不足・周囲温度が高い | 夏場や厨房の高温で氷の生成が落ちる |
| 本体内部の汚れ | 衛生面だけでなく、生成能力の低下にもつながる |
| 冷却系統の不調 | 冷媒やコンプレッサー関連は専門修理が必要 |
今すぐできる対処法
- 電源を入れ直す(リセット):一度停止し、数分待ってから再起動
- 給水を確認:断水していないか、給水バルブ・元栓が開いているか
- 周囲の放熱スペースを確保:壁や物を離し、熱がこもらないように
- 外から見える範囲の清掃:メーカーの手入れ方法に沿って。無理な分解は避ける
自分でやってよいこと
- 電源の入れ直し(数分おいてから)
- 給水・元栓の確認
- 放熱スペースの確保
- 外から見える範囲の清掃(メーカーの手入れ方法に沿って)
やらない方がよいこと
- 製氷部の氷をたたく・刃物で削って外す
- 無理な分解
- 同じ表示が何度も出るのに使い続ける
給水も電源も問題ないのに氷ができない場合は、内部の部品や冷却系統に原因があることが多く、専門の点検が必要です。
自分でできるのは、ここまで
業者を呼ぶべき目安
業者を呼ぶ目安
- リセットや給水確認をしても氷ができない・極端に少ない
- 水漏れや異音がある
- 氷が白く濁る・味がおかしい(清掃・水質の問題の可能性)
- 同じエラー表示が何度も出る
製氷機は衛生にも直結する機器なので、不調を感じたら早めの点検が安心です。
予防のポイント
製氷機のトラブルの多くは、定期的な清掃と点検で防げます。水あか・スケールは少しずつ溜まるため、放っておくと生成能力の低下や衛生リスクにつながります。プロによる定期メンテナンスで、氷の量・品質を安定させましょう。
よくある質問
Q. 電源を入れ直したら氷ができるようになりました。このまま使って大丈夫ですか? A. 一時的に戻っても、原因が残っていることがあります。同じ症状やエラー表示がくり返し出るようなら、点検を受けてください。
Q. 夏になると氷の量が減ります。故障ですか? A. 周りの温度が高いと、氷を作る力は落ちます。まずは本体のまわりに放熱のすき間があるかを確かめてください。それでも足りない、または年々減っている場合は、汚れや部品の消耗も考えられます。お店でできる手入れと、業者に任せたい点検の分け方は製氷機のメンテナンス契約は必要?で紹介しています。
Q. ホシザキの製氷機で氷ができません。確かめる順番は同じですか? A. はい。まずは上の順番(表示・電源の入れ直し・給水・放熱スペース)で確かめてください。ホシザキの公式FAQでも、製氷異常の表示が出たときは電源を入れ直すと一時的に製氷できる場合があると案内されています。同じ表示がくり返し出るときは点検が必要です。当社はメーカーを問わず修理を承ります。料金はサービス・料金をご覧ください。
Q. エラー表示の意味が分かりません。 A. 型式ごとの取扱説明書に載っています。手元にないときは、型式が分かれば当社でご用意します(古い機種など、ご用意できない場合もあります)。表示を写真に撮ってお知らせいただくと、修理のご案内も早くなります。
Q. 停電やブレーカーが落ちたあとから、氷ができません。 A. 電気が戻っても、製氷機によっては自動で製氷を始めないことがあります。運転スイッチと表示を確かめてください。ほかの機器の確かめ方は停電・ブレーカーが落ちた後の厨房機器で紹介しています。
Q. 氷が白い、においがするのも同じ原因ですか? A. 氷の質の不調は、清掃や水質が関わることが多い症状です。製氷機の氷が白い・味がおかしい原因をご覧ください。
Q. 修理を待つ間、氷はどうすればいいですか? A. 飲み物や料理に使う氷は、食用として売られている袋氷で補ってください。製氷部にできかけの氷が残っている場合も、無理に外して使わないでください。当社は予定が空いていれば当日うかがいます。
Q. 修理代はどのくらいかかりますか? A. 原因と交換する部品で変わります。費用の内訳と、修理か買い替えかの考え方は製氷機の修理の値段にまとめています。


