製氷機の氷は、ドリンクにそのまま入る食品です。それなのに、製氷機の中は外から見えにくく、掃除の手順もあいまいなままになりがちです。貯氷庫の中を拭いているだけで、製氷する部分は何年も手つかず、というお店も珍しくありません。

この記事のポイント

1貯氷庫・スコップ・フィルターはお店で毎日〜毎週手入れする

2水あかがたまる製氷部の洗浄と冷却系の点検は、分解が必要なのでプロへ

3氷が白い・におう・小さくなったら、洗浄の時期のサイン

お店でやる掃除と、プロに任せる洗浄

製氷機の掃除は、お店で毎日やる手入れと、分解して行う洗浄の2つに分けて考えると分かりやすくなります。

製氷部 水あかがたまる 貯氷庫 氷をためる所 フィルター 放熱部 (背面) プロが 分解洗浄 お店で 毎日〜毎週
お店で掃除する所と、プロに任せる所(形や位置は機種によって違います)
場所 頻度の目安 誰がやるか
スコップ・スコップ置き 毎日 お店
貯氷庫の内側・扉のパッキン 週に1回程度 お店
エアフィルター(空冷式) 2週間〜1か月に1回程度 お店
製氷部の水あか除去 年に1回以上(水質や使う量で短く) プロ
給排水の経路・放熱部・冷却系 年に1回以上 プロ

頻度は一般的な目安です。機種ごとの手順や間隔は、取扱説明書に書かれています。手元にないときは、型式が分かれば当社でご用意します(古い機種など、用意できない場合もあります)。

毎日・毎週の掃除のやり方

お店でやる掃除は、特別な道具がなくてもできます。ただし、製氷機は電気と水を使う機器です。中に手を入れる前に、必ず運転を止めてください。

1 止める運転を止め、電源を切る
2 氷を出す貯氷庫の氷を移す
3 洗う中性洗剤で洗い、水でよくすすぐ
4 拭く清潔な布で水気をとる
5 戻す電源を入れ、最初の氷を確かめる
  • スコップ:毎日洗って乾かします。貯氷庫の中に入れっぱなしにすると、手で持つ部分の汚れが氷につきます。
  • 貯氷庫の内側:氷を出してから、柔らかいスポンジと台所用の中性洗剤で洗い、洗剤が残らないようによくすすぎます。そのあと、取扱説明書に沿って消毒します。
  • 扉のパッキン:黒ずみが出やすい場所です。すき間は柔らかいブラシで洗います。
  • エアフィルター:空冷式の製氷機は、前面などにほこりを防ぐフィルターがあります。ほこりで詰まると冷えが悪くなり、氷ができるのが遅くなります。外して水洗いし、乾かしてから戻します。

掃除で気をつけたいのは、金属のたわしや研磨剤を使わないことです。貯氷庫の内側に傷がつくと、そこに汚れがたまりやすくなります。また、塩素系の洗剤と酸性の洗剤を混ぜると有毒なガスが出ます。洗剤は1種類ずつ使い、取扱説明書で使ってよいとされているものを選んでください。

プロの分解洗浄が必要な理由

氷を作る部分には、水道水に含まれるミネラルが少しずつ固まって、白い水あか(スケール)がたまります。製氷部は奥にあり、カバーや部品を外さないと手が届きません。ここはお店での掃除では届かない場所です。

製氷部を洗わないままだと

  • 氷が白く濁る、小さくなる
  • 氷のにおいや味が変わる
  • 製氷量が減り、ピーク時に足りなくなる
  • 水あかで部品に負担がかかり、故障につながる

定期的に洗浄すると

  • 透明で形のそろった氷ができる
  • 製氷量が落ちにくい
  • 給排水や冷却の不調にも早く気づける
  • 夏の繁忙期に止まる心配が減る

分解洗浄では、専用の洗浄剤で製氷部の水あかを落とし、給水と排水の経路、放熱部の汚れもあわせて確かめます。自分で製氷部を分解すると、部品の破損や水漏れのもとになるので、やめておいたほうが無難です。

次のようなサインが出ていたら、洗浄の時期が来ていると考えてください。

洗浄を頼みたいサイン

  • 氷が白っぽい・濁っている
  • 氷がにおう、ドリンクの味が変わった
  • 氷が小さい・形がそろわない
  • 以前より氷がたまるのが遅い
  • 製氷部や貯氷庫に白い粉やぬめりがある
  • 前の洗浄から1年以上たっている

掃除を続けるための工夫

製氷機の掃除が続かない理由の多くは、手順が難しいことより、誰がいつやるかが決まっていないことです。担当と曜日を決め、やった日を記録に残すだけで、抜けはかなり減ります。

  • 担当と曜日を決める:スコップは閉店時の洗い物と一緒に、貯氷庫は定休日の前日に、というように、ほかの作業とセットにすると忘れにくくなります。
  • やった日を書いておく:製氷機の横に紙を貼り、日付と名前を書くだけでも十分です。前回の業者の洗浄日も書いておくと、次の時期が分かります。
  • 掃除のあとの氷に気をつける:洗浄や消毒のあとに最初にできた氷を捨てるよう、取扱説明書で案内している機種もあります。手順はお使いの機種の取扱説明書に従ってください。

機器ごとの手入れや点検の記録をまとめておく方法は、厨房機器の管理台帳をつけるメリットで紹介しています。

氷の濁りやにおいの原因は製氷機の氷が白い・味がおかしい原因で、氷が少ない・できないときは業務用製氷機で氷ができない原因で詳しく説明しています。

洗浄と点検をまとめて頼むという考え方

製氷機の洗浄は、年に1回だけ思い出して頼むより、ほかの機器の点検と一緒に予定に入れておくと忘れにくくなります。夏の前に洗浄と点検を済ませておけば、氷の需要がいちばん多い時期を落ち着いて迎えられます。

洗浄と点検を年間で任せる保守契約の考え方は、製氷機のメンテナンス契約は必要?にまとめています。当社の年間保守契約は1台 年15,000円(税抜)です。詳しくはサービス・料金をご覧ください。

製氷機の洗浄・点検は当社へご相談ください

豊翔メンテナンスサービスは、愛知県小牧市を拠点に、愛知・岐阜・三重の飲食店の厨房機器を保守・修理しています。業界歴15年、メーカーを問わず製氷機の分解洗浄と点検を行っています。

「前回いつ洗浄したか分からない」「氷が白くなってきた」という段階でのご相談で大丈夫です。型式と、気になっている症状をお知らせいただければ、作業の内容をご説明します。費用は機器や状態で変わります。お電話・Webでのご相談は無料です。