業務用冷凍庫は、止まった瞬間に中身が使えなくなる機器です。肉や魚、冷凍の仕込み品が一度溶けてしまうと、戻して使うわけにはいきません。冷蔵庫よりも、止まったときの損失が見えやすい機器といえます。

その一方で、冷凍庫は「冷えているあいだは何も言わない」機器でもあります。庫内の温度が少しずつ上がっていても、扉を開けたときに冷たければ気づけません。この記事では、冷凍庫に点検が必要な理由と、点検で見る場所、お店でできる確認をまとめます。

この記事のポイント

1冷凍庫は止まった時点で中身が使えなくなるため、止まる前の点検の価値が高い

2点検で見るのは霜・放熱部(凝縮器)・扉パッキン・温度の4か所

3お店では温度の記録と霜の確認を。奥の部品はプロの点検に任せる

冷凍庫が止まると何が起きるか

冷凍庫が止まったとき、損をするのは修理代だけではありません。庫内の食材、その日の営業、そして代わりの置き場の手配まで、一度に動くことになります。

食材のロス溶けた肉・魚・仕込み品は戻して使えない
営業への影響メニューを絞る、仕込みができないなどの影響が出る
急な手配食材の移し替え先と修理の連絡を同時に進めることになる

損失の考え方は、厨房機器が止まると損失はいくら?でも整理しています。万一止まったときの動き方は、業務用冷凍庫が壊れたときの応急処置にまとめました。

点検で見る4か所

冷凍庫の不調は、いきなり止まる前に、いくつかのサインを出します。点検では、そのサインが出やすい場所を順に見ていきます。

放熱部・コンプレッサー 1 霜の付き方 蒸発器まわりの厚い霜 2 扉のパッキン すき間・切れ・硬化 3 放熱部の汚れ ほこり・油で熱が逃げない 4 庫内の温度 設定とのずれ・変化の記録
点検で見る場所の例。形や部品の位置は機種によって違います

1 霜の付き方

冷凍庫の中に霜がつくのは自然なことですが、庫内の壁に厚く育つ、特定の場所だけ氷の塊ができる、といった付き方は注意のサインです。扉のすき間から湿った空気が入っている、霜取りがうまく働いていない、といった原因が考えられます。霜が厚くなると冷気の通り道がふさがれ、さらに冷えにくくなります。詳しくは冷凍庫に霜がつく原因をご覧ください。

2 扉のパッキン

パッキンが硬くなったり切れたりすると、閉めたつもりでもすき間から外の空気が入ります。そのぶん冷凍庫は余計に働き、霜も増えます。点検では、パッキンの密着と傷みを確かめます。

3 放熱部(凝縮器)の汚れ

冷凍庫は、庫内の熱を外へ逃がして冷やしています。逃がす場所のほこりや油が詰まると、熱が逃げず、運転が長くなります。この汚れは冷えの弱りだけでなく、部品への負担にもつながります。清掃のしかたは冷蔵庫のフィンのほこり掃除と同じ考え方です。

4 庫内の温度

実際に庫内がどれだけ冷えているかを確かめます。設定した温度とのずれ、そして前回からの変化を見ます。数字の変化は、故障の前ぶれを見つける手がかりになります。

お店でできる日常の確認

点検に来てもらう前提でも、毎日のちょっとした確認でできることはあります。

お店でできる確認

  • 庫内温度を決まった時間に見て、記録する
  • 扉の閉まり具合と、パッキンの浮きを見る
  • 庫内の霜の付き方がいつもと違わないか見る
  • 庫内を詰め込みすぎず、冷気の通り道を残す
  • 本体まわりに物を置かず、放熱のすき間を空ける
  • いつもと違う音やにおいに気づいたらメモする

ポイントは、温度を書いておくことです。「なんとなく弱い」では、点検のときにも説明がしにくくなります。数日分の記録があれば、いつから変わったかが分かり、原因の見当がつけやすくなります。

お店での確認と、プロの点検の分担

お店でできること

  • 温度の記録、霜と扉の確認
  • 庫内の整理、周囲のすき間の確保
  • 表面から見えるほこりの拭き取り

点検で見ること

  • 放熱部の奥の汚れと清掃
  • 冷える仕組み全体の働き具合
  • ファンや霜取りの動作、異音
  • 電気まわりの状態

奥の部品は、カバーを外さないと状態が分かりません。無理に分解すると故障や感電のおそれがあるため、点検は任せていただくのが安全です。点検全体の流れは業務用冷蔵庫の定期点検は何をする?もご覧ください。

点検から修理までの流れ

保守契約では、点検で見つけた不調を、止まる前に直す流れをつくります。

定期点検温度・霜・放熱部を確認
弱りを発見冷えの低下や汚れを指摘
日程を相談営業の合間に修理を予定
修理・清掃止まる前に手を打つ

「壊れてから呼ぶ」と、食材の移し替えを急いで行うことになります。点検で先に気づければ、定休日などに計画して直せます。

費用の考え方

当社の年間保守契約は、1台 年15,000円(税抜)です。定期点検と、故障したときの出張費・作業費が含まれます(部品代は別)。保守契約なしで修理を頼む場合は、出張費が愛知県内6,000円〜、基本作業費が6,000円〜、部品代は別途です(すべて税抜)。

どちらが得かは、台数や機器の古さで変わります。冷凍庫のように止まると損失が大きい機器から契約する、という考え方もあります。比べ方は保守契約と都度修理はどっちが得?で解説しています。点検の中身は保守契約で何をしてくれる?もご覧ください。費用は機器や状態で変わりますので、詳細はサービス・料金をご確認ください。

冷凍庫の保守点検のご相談は当社へ

豊翔メンテナンスサービスは、愛知県小牧市を拠点に、愛知・岐阜・三重の飲食店で業務用冷凍庫・冷蔵庫の点検と修理を行っています。業界歴15年、メーカーを問わず対応します。

「最近、冷えが弱い気がする」「霜が増えた」「止まる前に見てもらいたい」といった段階でも、お電話(070-9010-9519)でご相談ください。お電話・Webでのご相談は無料です。冷凍庫が冷えないときは業務用冷凍庫が冷えない・凍らない原因も参考になります。