業務用冷蔵庫の修理に伺うと、冷えない原因が放熱フィンのホコリだった、ということが少なくありません。フィンの掃除は、店のスタッフでもできる手入れのなかで、冷蔵庫の調子にいちばん効くもののひとつです。

ただ、フィンがどこにあるのか分からない、触って壊さないか心配、という声もよく聞きます。この記事では、放熱フィン(凝縮器)の場所、掃除のやり方と頻度、自分でやらないほうがよい作業までを順に説明します。

この記事のポイント

1放熱フィンが詰まると、冷えが弱くなり電気代も上がる

2掃除は電源を切り、乾いたブラシと掃除機で。目安は月1回、油の多い店はもっとこまめに

3油で固まった汚れや、奥まで詰まったフィンはプロの洗浄に任せる

放熱フィン(凝縮器)の役割

冷蔵庫は、庫内の熱を集めて外へ捨てることで冷やしています。その熱を捨てる場所が、放熱フィンの付いた凝縮器(コンデンサー)です。薄い金属の板がすき間をあけて何枚も並び、ファンで風を当てて熱を逃がします。

庫内 熱を集める 熱 放熱フィン 外へ捨てる ホコリで詰まると風が通らず、熱を捨てきれない
放熱フィンの役割(仕組みを単純にした図です)

フィンのすき間にホコリや油がたまると、風が通らなくなり、熱を捨てきれません。冷蔵庫は冷やそうとしてコンプレッサーを長く回し続けるので、冷えが弱くなるうえ、電気代も上がります。夏場に冷蔵庫が止まる原因でも、フィンの詰まりはよく見かけます。

放熱フィンの場所の探し方

フィンの場所は、冷蔵庫の形や機種で違います。おおよその目安は次のとおりです。

冷蔵庫の形 フィンがあることが多い場所
タテ型冷蔵庫・冷凍庫 本体の上の機械室(前面のカバーの奥)
台下冷蔵庫(コールドテーブル) 本体の下や横の機械室(前面の通気口の奥)
冷蔵ショーケース 下部の機械室(足元のカバーの奥)

通気口のある前面カバーの奥をのぞくと、細い板が並んだ部分が見えます。機種によっては、フィンの手前にホコリを受けるフィルターが付いています。正確な場所とカバーの外し方は、取扱説明書の手入れの項目で確かめてください。取扱説明書が見当たらないときは、型式が分かれば当社でご用意します(古い機種など、ご用意できない場合もあります)。

掃除のやり方

用意するのは、柔らかいブラシ、掃除機(ブラシの付いたノズルがあると便利)、作業用の手袋です。フィンの板は薄く、縁で手を切ることがあるので、手袋をして作業してください。

電源を切るプラグを抜くかブレーカーを切る
カバーを外す取扱説明書の手順で
ホコリを取るフィンの向きに沿ってブラシと掃除機
元に戻すカバーを付けて電源を入れる
  1. 電源を切る:ファンが回ったままだと危険です。電源プラグを抜くか、専用のブレーカーを切ります
  2. カバーを外す:前面のカバーやフィルターを外します。フィルターがあれば、ホコリを払うか掃除機で吸います
  3. フィンのホコリを取る:ブラシはフィンの板の向きに沿って動かし、浮いたホコリを掃除機で吸います。板を横切る向きにこすると、フィンが倒れて風が通りにくくなります
  4. 元に戻して電源を入れる:カバーを付け、電源を入れたら、庫内の温度がふだんどおり下がるかを見ます

自分でやってよいこと

  • 電源を切ってからの作業
  • フィルターのホコリ取り
  • フィンの向きに沿ったブラシと掃除機
  • 手袋をしての作業

やらない方がよいこと

  • 水をかける・高圧で洗う
  • 硬いブラシや金属のへらでこする
  • 倒れたフィンを無理に起こす
  • 配管やファンの奥まで手を入れる

機械室には電気部品や冷媒の配管もあります。水をかけたり、配管を傷つけたりすると、故障やガス漏れにつながります。見える範囲のホコリを取ったら、それ以上の分解はしないでください。

掃除の頻度の目安

汚れ方は、厨房の油や粉の量、冷蔵庫の置き場所で大きく変わります。取扱説明書に手入れの頻度が書いてあれば、それを優先してください。目安としては、月に1回はカバーの奥をのぞき、ホコリが付いていれば掃除します。揚げ物や炒め物が多い店、床に近い台下冷蔵庫、粉を使うベーカリーなどは、もっと短い間隔で見ておくと安心です。

フィンが汚れているかどうかは、次のような様子からも分かります。

フィンの詰まりを疑う様子

  • 冷蔵庫の運転音がずっと止まらない
  • 本体のまわりが以前より熱い
  • 庫内の温度が下がるのに時間がかかる
  • 夏になると冷えが弱くなる
  • 電気代が前より上がった
  • カバーの通気口にホコリが見える

フィンの掃除とあわせて、冷蔵庫の背面や横を壁から少し離し、熱が逃げるすき間をつくっておくことも大切です。電気代の面からの見直しは厨房機器の電気代を下げる方法にまとめています。

プロに任せたほうがよい汚れ

厨房の冷蔵庫は、ホコリに油が混ざって、フィンの表面で固まっていることがあります。こうなるとブラシと掃除機では取れません。奥のほうまで詰まったフィンや、倒れて風が通らなくなったフィンも、自分で直すのは難しい状態です。

当社の点検では、カバーを外してフィンの汚れを確かめ、必要に応じて洗浄します。あわせて、ファンの回り方や冷えの状態、ドアパッキンなども見ます。冷えがすでに弱くなっているときは、業務用冷蔵庫が冷えないときの原因も参考にしてください。冷蔵庫の修理の内容は業務用冷蔵庫の修理のページで紹介しています。

冷蔵庫のフィン掃除のよくある質問

Q. 冷蔵庫のフィンは水で洗ってもいいですか? A. お店での掃除では水をかけないでください。機械室には電気部品や冷媒の配管があり、故障の原因になります。乾いたブラシと掃除機で、見える範囲のほこりを取るまでにしておきます。油で固まった汚れは、点検のときに当社で洗浄します。

Q. フィンを掃除しても冷えが戻りません。 A. ほこりを取っても温度が下がらないときは、奥の詰まりのほか、ファンや冷媒など別の原因が考えられます。掃除のあとも庫内の温度がふだんどおりに下がらなければ、修理をご相談ください。ほかの原因の見分け方は業務用冷蔵庫が冷えないときの原因にまとめています。

Q. フィンが倒れて曲がってしまいました。 A. 無理に起こそうとすると、さらに傷めることがあります。倒れた範囲が広いと風が通りにくくなるため、点検のときにご相談ください。

冷蔵庫の放熱フィンの洗浄・点検は当社へ

豊翔メンテナンスサービスは、愛知県小牧市を拠点に、愛知・岐阜・三重の飲食店で業務用冷蔵庫・冷凍庫の点検と修理をしています。業界歴15年、メーカーを問わず対応します。

年間保守契約は1台 年15,000円(税抜)で、定期点検と、故障したときの出張費・作業費が含まれます(部品代は別)。点検の中身は保守契約で何をしてくれる?、料金の詳細はサービス・料金をご覧ください。夏前にフィンを一度きれいにしておきたい、自分で掃除しても冷えが戻らない、といったご相談もお受けしています。お電話・Webでのご相談は無料です。