朝の仕込みで冷凍庫を開けたら、中がぬるい。表示の温度が上がっていて、運転の音もしない。冷凍庫が止まると、中の肉や魚、仕込んでおいた食材がまとめて傷むおそれがあります。
慌てて扉を何度も開け閉めすると、残っている冷気まで逃げてしまいます。この記事では、修理が来るまでの間に食材を守るための順番を整理します。冷えない原因そのものの調べ方は業務用冷凍庫が冷えない・凍らない原因で解説しています。
この記事のポイント
1まず扉を開けずに温度を確かめ、電源・ブレーカー・設定を見る
2戻らなければ、傷みやすい食材からほかの冷凍庫や保冷できる場所へ移す
3気づいた時刻・温度・表示を控えて、早めに修理を依頼する
よくある原因
冷凍庫が急に止まる、冷えなくなるきっかけには、お店で直せるものと、修理が必要なものがあります。
| きっかけ | お店で直せるか |
|---|---|
| 電源プラグが抜けた・ブレーカーが落ちた | 戻せば動くことが多い |
| 停電のあと、運転が戻っていない | スイッチと表示を確かめる |
| 設定温度が変わっていた | 設定を戻す |
| 扉が半開き・パッキンのすき間 | 閉め直す、詰め込みを減らす |
| 放熱部のほこり・置き場所の熱 | すき間を空ける。奥の汚れは点検で |
| 冷却の部品や基板の故障 | 修理が必要 |
停電のあとの確かめ方は停電・ブレーカーが落ちた後の厨房機器でも紹介しています。
今すぐできる対処法
扉はなるべく開けない
冷凍庫は止まっても、扉を閉めておけば中の冷たさはしばらく残ります。開け閉めのたびに暖かい空気が入るので、中を確かめるのは必要なときだけにします。食材を移すときも、移す物と移し先を先に決めてから、まとめて取り出してください。
電源・ブレーカー・設定を確かめる
プラグが抜けかけていないか、ブレーカーが落ちていないか、設定温度が変わっていないかを見ます。戻したら、しばらく様子を見て温度が下がり始めるかを確かめます。何度もブレーカーが落ちる場合は、無理に入れ直さず修理を依頼してください。
食材を移す順番
戻らないときは、食材を移します。全部を一度に移せないときは、傷みやすいものから先に動かします。
先に移したい食材
- 生の肉・魚介
- 仕込み済みの料理・ソース
- 解けると形が崩れるもの(アイスなど)
- 量が多く、使い切れないもの
移し先は、店内のほかの冷凍庫、冷蔵庫の冷凍室、保冷剤や袋氷を入れたクーラーボックスなどです。近くに系列店があれば、一時的に預かってもらう方法もあります。
やってよいこと
- 扉を閉めたまま、表示で温度を見る
- プラグ・ブレーカー・設定を確かめる
- 傷みやすい食材から移す
- 気づいた時刻と温度を書き留める
やらない方がよいこと
- 中を確かめるために何度も扉を開ける
- 霜や氷を刃物でたたいて取る
- 落ちるブレーカーを何度も入れ直す
- 一度解けた食材を、そのまま冷凍に戻して使う
一度解けた食材は、凍らせ直すと品質が落ちます。温度がどこまで上がったか分からない物、においや色が気になる物は、使わない判断も必要です。
修理を頼む前に控えておくこと
電話の段階で次のことが分かると、必要な部品の見当がつき、対応が早くなります。
- 気づいた時刻と、そのときの表示の温度
- エラー表示やランプの点滅があれば、その内容(写真でも構いません)
- メーカーと型式(本体の銘板に書かれています)
- 運転の音がするか、まったくしないか
伝え方のコツは厨房機器の修理を頼むときに伝えることにまとめています。
自分でできるのは、ここまで
業者を呼ぶべき目安
業者を呼ぶ目安
- 電源や設定を戻しても、温度が下がらない
- ブレーカーが何度も落ちる
- 運転の音がしない、または止まらない
- エラー表示が消えない
- 焦げたにおい、異音がある
- 霜が異常に多い、水が溜まる
冷凍庫は止まっている時間が長いほど、食材の損が大きくなります。当社は予定が空いていれば当日うかがいます。頼み先の選び方は業務用冷蔵庫・冷凍庫の修理はどこに頼むか、修理の料金はサービス・料金をご覧ください。
予防のポイント
冷凍庫が急に止まる前には、温度の上がり下がりが大きくなる、霜が増えるといった変化が出ていることがあります。毎日の温度の記録で、そうした変化に気づきやすくなります。
温度の目安と記録のつけ方は業務用冷蔵庫は何度に設定する?、霜が増えたときは業務用冷凍庫が霜だらけになる原因で紹介しています。当社の年間保守契約(1台 年15,000円・税抜)には定期点検と放熱フィンの洗浄が含まれ、契約している機器が故障したときは出張費と作業費がかかりません(部品代は別途)。
よくある質問
Q. 冷凍庫が止まってから、食材はどのくらいもちますか? A. 中の量や扉の開け閉め、厨房の温度でかなり変わるため、何時間とは決められません。時間ではなく、表示の温度で判断してください。冷凍食品なら、食品衛生法の保存基準は−15℃以下です。これを超えていないか、食品の表示の保存温度とあわせて確かめます。
Q. 夜のうちに止まっていたようです。 A. 前の晩に確かめた時刻と温度、朝に気づいた時刻と温度を書き留めてください。どれくらいの時間、温度が上がっていたかの手がかりになります。いつから止まっていたか分からない食材は、使わない判断も必要です。
Q. 冷蔵庫も一緒に止まっています。 A. 何台も同時に止まっているときは、機器の故障より、ブレーカーやコンセントなど電源側の原因が考えられます。まず分電盤を確かめてください。確かめ方は停電・ブレーカーが落ちた後の厨房機器で紹介しています。


