製氷機が止まって修理業者に電話すると、まず聞かれるのが「メーカーと型式は分かりますか」「いつごろ買った機械ですか」です。営業の合間に厨房の奥へ回り、機械の裏の銘板をのぞき込む。前にも同じ症状で直してもらった気がするけれど、いつ、どこに頼んだかは思い出せない。こうしたやり取りで、修理の手配が半日遅れることがあります。
この手間を減らすのが、厨房機器の管理台帳です。といっても大げさな話ではありません。店にある機器の情報と修理の記録を、1枚の表にまとめておくだけです。
この記事のポイント
1台帳があると、修理の電話で型式・製造年・前回の修理をすぐ伝えられる
2修理の費用と回数がたまると、直すか買い替えるかを数字で決められる
3最初は機器名・メーカー・型式・製造年の4列だけでよい
複数店舗を持つ会社向けの話は複数店舗の厨房機器管理で書きました。この記事は、1店舗のお店でも続けられる台帳のつけ方が中心です。
台帳がないと、修理の手配で何が起きるか
台帳がない状態でも、店は回ります。困るのは機器が止まったときです。
台帳がないと
- 銘板を探して型式を読み上げるところから始まる
- 製造年が分からず、部品があるか判断しにくい
- 前回の修理内容を業者に伝えられない
- 同じ故障を何度直したか、誰も覚えていない
台帳があると
- 電話口で型式と製造年をすぐ伝えられる
- 業者が部品の見当をつけて来られる
- 前回直した箇所が分かり、原因を絞りやすい
- 修理の回数と費用から買い替え時期が見える
業者側から見ても、型式と症状が分かっていれば、合いそうな部品を持って行けます。その場で直る見込みが上がり、もう一度来る回数が減ります。電話の前に用意したいことは業務用冷蔵庫の修理はどこに頼む?でもまとめています。
台帳に書いておきたい項目
最初から全部埋める必要はありません。上の4行が埋まるだけでも、修理の電話はずいぶん楽になります。
| 項目 | 書き方の例 | 役に立つ場面 |
|---|---|---|
| 機器名・設置場所 | 製氷機・カウンター下 | 電話で場所を説明しなくて済む |
| メーカー・型式 | 銘板に書かれた型式 | 部品の手配が早くなる |
| 製造年・購入年 | 銘板の製造年、購入した年 | 部品があるか、買い替え時期の目安 |
| 購入先・保証期限 | 販売店名、保証が切れる日 | 保証で直せるかの判断 |
| 修理・点検の記録 | 日付・症状・直した所 | 同じ故障の繰り返しに気づける |
| 修理にかかった費用 | 1回ごとの金額 | 直すか買い替えるかの判断 |
型式や製造年は、機器に貼られた銘板(シールやプレート)に書かれています。扉の内側、庫内の壁、本体の側面など、場所は機種によって違います。読みにくい位置にあることも多いので、見つけたらスマホで写真を撮り、台帳と一緒に保存しておくと次から探さずに済みます。
台帳の作り方は4ステップ
紙のファイルでも、表計算ソフトでもかまいません。続けやすいほうを選んでください。
続けるコツは、書く人を決めることです。修理や点検のあと、業者から受け取った報告書や請求書を見て1行足すだけなので、店長でもオーナーでも、決まった人が書けば数分で終わります。報告書そのものを機器ごとのクリアファイルに挟んでおく方法でも十分です。
置き場所も決めておきましょう。台帳がオーナーさんの自宅のパソコンにしかないと、営業中に店で機器が止まったとき、スタッフは見られません。紙なら厨房の決まった棚に、表計算ソフトならスタッフもスマホで開ける場所に置いておくと、オーナーさんが不在の日でも修理の電話がかけられます。

修理か買い替えかを数字で決められる
台帳の効き目がいちばん大きいのは、買い替えの判断です。古い冷蔵庫が止まるたびに「今回は直そう」を繰り返していると、気づいたときには修理代の合計がかなりの額になっていることがあります。
台帳に修理の日付と費用が並んでいれば、次のように考えられます。
- この1〜2年で、同じ機器を何回修理したか
- 修理費の合計がいくらになっているか
- 製造から何年たっていて、部品がまだ手に入るか
この3つが見えると、「次に止まったら買い替える」と前もって決め、定休日に入れ替える計画も立てられます。判断の目安は修理か買い替えかの目安をご覧ください。修理費は機器や状態で変わるため、台帳には実際に払った金額を残しておくのが確実です。
フロン点検の記録もまとめておく
業務用の冷蔵庫・冷凍庫・製氷機・業務用エアコンなどは、フロン排出抑制法で、お店(管理者)が簡易点検をして記録を残すことになっています。その記録も、機器ごとに台帳と同じ場所へ置いておくと探しやすくなります。対象や記録の残し方はフロン排出抑制法の「簡易点検」とはにまとめました。詳しくは環境省・経済産業省の案内で確認してください。
台帳と一緒に置いておくもの
- 銘板の写真
- 取扱説明書(なければ型式のメモ)
- 保証書・購入時の書類
- 修理・点検の報告書
- フロンの簡易点検の記録
- 修理業者の連絡先
台帳づくりと点検は当社へご相談ください
豊翔メンテナンスサービスは、愛知県小牧市を拠点に、愛知・岐阜・三重の飲食店の厨房機器を保守・修理しています。業界歴15年、メーカーを問わず冷蔵庫・製氷機・食洗機・ガス機器を見ています。業務用エアコンは洗浄のみ承っています。
年間保守契約(1台 年15,000円・税抜)では、定期点検のときに機器ごとの状態をお伝えし、点検の記録を残します。「店の機器を書き出すところから一緒にやってほしい」「この冷蔵庫、直すべきか買い替えるべきか」といったご相談も歓迎です。単発の修理は出張費(愛知県内)6,000円〜・基本作業費6,000円〜・部品代別途(すべて税抜)で、費用は機器や状態で変わります。料金の詳細はサービス・料金をご覧ください。お電話・Webでのご相談は無料です。


