カフェの厨房は、居酒屋やラーメン店に比べて小さく作られることが多い場所です。カウンターの内側に、ドリンクを作る所、軽食やケーキを用意する所、カップを洗う所を詰め込みます。機器を1台大きく選びすぎると、人の通り道がなくなります。

一方で、アイスドリンクが続く夏の午後に製氷機の氷が足りなくなる、ランチ後にカップが洗いきれず回らなくなる、といった「小さく選びすぎた」失敗もよく聞きます。カフェの機器選びは、メニューとピーク時の数から逆算するのが近道です。

この記事のポイント

1カフェの機器はドリンク・フード・スイーツ・洗い場の4つに分けて考える

2製氷機と食洗機は、ピーク時のドリンク数・カップ数から大きさを決める

3エスプレッソマシンやオーブンは200V・給排水が必要なことがあり、物件の段階で確認する

業態を問わない基本の機器は、飲食店の開業に必要な厨房機器リストにまとめています。この記事では、カフェならではの選び方に絞ってお話しします。

カフェの厨房機器は4つに分けて考える

まず、カフェで使う機器を役割ごとに分けてみます。メニューによって要らないものもありますが、ほとんどのカフェはこの4つの組み合わせでできています。

ドリンク製氷機、コーヒーマシン、ドリンク用の台下冷蔵庫、浄水器
フードオーブンレンジ・トースター、IHや小型のコンロ、作業台
スイーツ・保管冷蔵ショーケース、タテ型冷蔵庫、冷凍庫
洗い場シンク、食洗機、手洗い設備、給湯器

コーヒーマシンは、焙煎やコーヒー器具を扱う専門の業者から選ぶ方が多い機器です。当社は製氷機・冷蔵庫・ショーケース・食洗機など厨房まわりの機器を担当し、コーヒーマシンの置き場所や電源・給排水も含めて、厨房全体の配置を一緒に考えます。

製氷機:アイスドリンクの数で大きさを決める

開業後に「小さかった」と言われやすい機器の筆頭が製氷機です。製氷機は1日に作れる氷の量(製氷能力)と、ためておける量(ストック量)で大きさを選びます。

考え方は次のとおりです。

  • 夏の最も忙しい時間に、アイスドリンクが何杯出るか
  • 1杯あたりの氷の量(グラスの大きさ)
  • フラッペやかき氷など、氷を大量に使うメニューがあるか
  • テイクアウト用のカップで、氷の量が増えないか

冬の売れ方で選ぶと、夏にストックが空になります。製氷能力は周囲の温度でも変わるため、カウンター内の暑さも考えに入れてください。くわしくは製氷機の選び方で解説しています。

冷蔵庫とショーケース:見せる冷蔵と、しまう冷蔵

カフェの冷蔵は、お客様に見せて売るケースと、厨房の中にしまっておく冷蔵庫の2つに分かれます。

種類 主な使い道 選ぶときの確認
冷蔵ショーケース ケーキ・焼き菓子の陳列 置き場所の幅、ガラスの曇りにくさ、照明
台下冷蔵庫(コールドテーブル) 牛乳・シロップ・フルーツ 天板を作業台として使えるか、奥行き
タテ型冷蔵庫・冷凍庫 仕込み品・在庫の保管 搬入経路、扉の開く向き

カウンターが狭いカフェでは、台下冷蔵庫の天板を作業台に兼ねるのが定番です。ドリンクを作る位置のすぐ下に牛乳が入っていると、1杯あたりの動きが短くなります。サイズは、置き場所の幅と奥行き、扉や引き出しを開けたときの寸法まで測ってから決めると失敗が減ります。

カウンター内の配置例

ドリンクを作る人と、カップを洗う人がぶつからない配置にすると、ピークでも回りやすくなります。下は、壁付けのカウンターでよくある並びの一例です。

カウンター内(厨房) シンク 食洗機 製氷機 ドリンク 下に台下冷蔵庫 フード オーブン 手洗い 人の通り道(ぶつからない幅を確保) 冷蔵ショーケース 客席側・レジ
洗い場とドリンクを近くに、ショーケースはレジ寄りに。配置は物件ごとに変わる一例です。

使ったカップがすぐ洗い場に戻り、洗ったカップがドリンクの位置に近いと、少ない人数でも回せます。厨房が狭いほど、カップを下げて、洗って、また出すまでの距離で、ピークの回しやすさが変わります。

食洗機は要る?カップの数で考える

「カフェなら手洗いで足りる」と考える方もいます。席数が少なく、ドリンク中心なら手洗いで回るお店もあります。ただ、ランチやモーニングで食器が増える、テイクアウトより店内飲食が多い、という場合は、食洗機があるかどうかで洗い場の人数が変わります。

手洗いで回しやすい

  • 席数が少なく、ドリンクが中心
  • ピークがゆるやかで、洗う時間が取れる
  • テイクアウトの割合が高い

食洗機を考えたい

  • ランチ・モーニングで皿が増える
  • ピークに一度にカップが戻ってくる
  • 少ない人数で回したい

カフェではシンク横に置ける台下タイプを選ぶお店が多くあります。必要な給湯や電源は業務用食洗機の選び方で整理しています。

機器を決める順番と、物件で確かめること

カフェでよくあるのが、機器を先に決めてから「電源が足りない」「給排水が届かない」と分かる失敗です。エスプレッソマシンやオーブンには200Vの電源が必要な機種があり、製氷機・食洗機・コーヒーマシンは給水と排水が要ります。

メニューを決めるドリンク・フードの品数
ピークの数を出す1時間あたりの杯数・皿数
物件の設備を確認電源・給排水・ガス
機器と配置を決める大きさと置き場所

電源の種類と契約の違いは厨房の電気容量と200Vにまとめています。手洗い設備やシンクは保健所の施設基準にも関わるため、図面の段階で管轄の保健所に相談しておくと安心です。

物件で確かめたいこと

  • 200Vの電源が使えるか
  • カウンター内まで給水・排水が来ているか
  • ガスを使うか、電気だけで回すか
  • 製氷機の放熱がこもらない場所か
  • ショーケースを置く床の幅
  • 大きな機器の搬入経路

費用は機器の大きさや機種、設置の状態で変わります。最初に候補を2〜3機種に絞り、必要な工事も含めて比べると判断しやすくなります。

カフェの厨房機器選びは当社へご相談ください

豊翔メンテナンスサービスは、愛知県小牧市を拠点に、愛知・岐阜・三重で飲食店の開業をお手伝いしています。業界歴15年、ホシザキ・パナソニック・大和冷機・フクシマガリレイ・中西製作所・マルゼン・タニコーなど主要メーカーの新品を扱っており、メニューと席数から、製氷機・冷蔵庫・ショーケース・食洗機の大きさをご提案します。厨房レイアウト図の作成や、設置時の電気・給排水の接続工事の手配(提携業者と連携)もお任せください。内装・配管工事そのものや、中古機器の販売・買取は行っていません。

開業後は、製氷機や冷蔵庫の点検を年間保守契約で引き受けることもできます(サービス・料金)。「この物件でアイスドリンク中心のカフェは回る?」といった段階からご相談ください。お電話・Webでのご相談は無料です。機器販売のご案内/開業支援の詳細はこちら。