ランチのピークに食洗機が止まると、洗い場にはすぐ食器が積み上がります。手洗いに切り替えても、ふだん食洗機で回している量には追いつきません。グラスや取り皿が足りなくなり、料理を出す順番まで乱れてしまいます。

食洗機は、壊れる前に小さな変化が出やすい機器です。洗い上がりが少し悪い、お湯がぬるい気がする、床がときどき濡れている。こうしたサインを点検で拾っておけば、営業中に止まる場面をかなり減らせます。

この記事のポイント

1食洗機の故障は水あか・詰まり・温度の低下から少しずつ進む

2毎日の掃除はお店で、ポンプ・ヒーター・給排水の点検は業者に任せると分担しやすい

3洗い上がりの悪さやぬるいお湯は、止まる前のサインとして早めに相談を

保守契約そのものが必要かどうかの考え方は、厨房機器のメンテナンス契約は必要?で解説しています。ここでは業務用食洗機に絞ってお話しします。

食洗機が止まったときの困りごと

止まって困るのは、修理代だけではありません。洗い場が回らなくなると、盛り付けも提供も遅れます。

壊れてから呼ぶと

  • ピーク中に食器が足りなくなる
  • 手洗いに人を取られ、料理が遅れる
  • 水漏れで床がすべり、営業を止めることも
  • 部品待ちの間、手洗いが続く

点検しておくと

  • 温度の低下や詰まりを早めに見つけられる
  • 部品の交換を定休日に予定できる
  • 洗い上がりと衛生を保ちやすい
  • 修理か買い替えかを落ち着いて決められる

止まったときの損失の考え方は、厨房機器が止まると損失はいくら?にまとめています。

故障が進む仕組み

業務用食洗機の中では、洗浄タンクのお湯をポンプで送り、ノズルから食器に吹き付けています。最後に、ヒーターで温めたすすぎのお湯で仕上げます。故障につながりやすい場所は、次の図のとおりです。

洗浄タンク 上のノズル 下のノズル 水あか・くずで詰まる 食器のラック ヒーター 温度が上がらない 給水・ すすぎ 排水 詰まり・漏れ ポンプ(異音・水圧の低下)
業務用食洗機の中の主な部品(形や位置は機種によって異なります)

水道水のミネラルは、ノズルの穴やヒーターのまわりに水あか(スケール)として少しずつ付きます。ノズルが詰まれば汚れが落ちにくくなり、ヒーターに水あかが付けばお湯の温度が上がりにくくなります。ポンプやパッキンも、毎日の使用で少しずつ傷んでいきます。どれも、ある日いきなり止まるわけではありません。たいていは先に、洗い上がりや温度の変化として気づけます。

修理に伺うと、「少し前から洗い直しが増えていた」「床がたまに濡れていた」とお聞きすることがよくあります。洗い直しが増えれば、そのぶん水道代と洗剤代、洗う人の時間も余計にかかります。止まる前から、お店は少しずつ損をしています。

保守点検で見るところ

当社の点検では、次のような所を見ています。

見る所 点検の中身 放っておくと
洗浄ノズル 穴の詰まり、回り方 汚れが落ちない、洗い直しが増える
洗浄・すすぎの温度 表示と実際の温度 油汚れが残る、乾きが悪い
ポンプ 音、水の勢い 洗浄力の低下、止まる
ヒーター 温まり方、水あか お湯がぬるい、時間がかかる
給水・排水 ホースや接続部の漏れ、詰まり 床の水漏れ、水があふれる
扉のパッキン 破れ、すき間 扉から水や湯気が漏れる
洗剤・リンス 供給の状態 洗い上がりのむら、白い跡

すすぎの温度は、洗い上がりと衛生の両方に関わります。ホシザキの解説では、すすぎを80℃より下げない設定をすすめています。必要な温度は機種によって違うので、点検ではお使いの機種の基準と比べて確かめます。

お店の手入れと、点検の分担

全部を業者に任せる必要はありません。毎日の掃除はお店で、分解や部品の点検は業者で、と分けると手間も費用も抑えられます。

毎日タンクの湯を抜き、フィルターのくずを取る
週1回ノズルを外して洗う(外せる機種)
月1回扉のパッキンと庫内の汚れを拭く
定期点検温度・ポンプ・給排水を業者が確認

手入れの頻度や外せる部品は機種で違うので、まずは取扱説明書の手順に沿ってください。お店での掃除のやり方は業務用食洗機の掃除のやり方で紹介しています。取扱説明書が見当たらない場合は、型式が分かれば当社でご用意します(古い機種など、ご用意できない場合もあります)。

早めに相談したいサイン

点検の時期を待たずに見てもらったほうがよい変化もあります。ひとつでも当てはまれば、次の定休日を待たずにご相談ください。

こんな変化は早めに相談を

  • 洗い直しが増えた
  • お湯がぬるい気がする
  • 洗い終わるまでの時間が長い
  • 本体の下や扉から水が漏れる
  • 運転中の音が大きくなった
  • 食器に白い跡が残る

症状ごとの原因は、食洗機の洗浄力が落ちた原因と業務用食洗機の水漏れの原因でくわしく説明しています。使っている年数が長い場合は、業務用食洗機の寿命も目安になります。

保守契約の費用の考え方

当社の年間保守契約は、1台 年15,000円(税抜)です。定期点検に加えて、故障したときの出張費と作業費も含みます(部品代は別)。

契約がない場合の単発の修理は、出張費 愛知県内6,000円〜と基本作業費6,000円〜(税抜)に部品代が加わります。費用は機器や状態で変わります。たとえば年に2回修理を頼めば、出張費と基本作業費だけで24,000円〜(税抜、部品代別)になります。去年1年で何回業者を呼んだか、止まった日にどれだけ困ったかを書き出してみると、契約が向いているかを判断しやすくなります。比べ方は保守契約と都度修理はどっちが得?、料金の詳細はサービス・料金をご覧ください。

業務用食洗機の保守点検は当社へご相談ください

豊翔メンテナンスサービスは、愛知県小牧市を拠点に、愛知・岐阜・三重の飲食店で厨房機器の保守と修理を行っています。業界歴15年、食洗機のほか冷蔵庫・冷凍庫、製氷機、ショーケースなども、メーカーを問わず見ています。

食洗機1台だけの契約も、冷蔵庫や製氷機とまとめての契約も承ります。機種と台数、いまの困りごとをうかがったうえで、必要な範囲をご提案します。お電話(070-9010-9519、平日9:00〜18:00)かお問い合わせフォームからご連絡ください。お電話・Webでのご相談は無料です。