仕込みを始めようとしたら、蛇口からいつまでたっても水しか出ない。洗い物の途中でお湯がぬるくなり、油汚れが落ちなくなった。お湯が使えないと、洗浄も仕込みも止まってしまいます。

給湯器のお湯が出ないときは、給湯器そのものの故障より先に、ガス・電気・水のどれかが止まっていないかを見ると、原因が早く分かることがよくあります。

この記事のポイント

1まずガス・電気・水のどれが止まっているかを確かめる。全部の蛇口か、1か所だけかも見る

2ぬるいだけなら、同時に使いすぎや貯湯式の湯切れのことがある

3ガス臭い、エラーをくり返す、焦げ臭いときは使うのをやめて連絡を

ここでいう給湯器は、厨房のガス式の業務用給湯器と、お湯をためておく電気式の温水器(貯湯式)の両方です。水漏れが一緒に起きている場合は業務用給湯器・ウォーターボイラーの水漏れもあわせてご覧ください。

ガス臭いときは、給湯器や換気扇、照明などのスイッチに触らず、すぐ使用を中止してください。ガスの元栓を閉め、窓や扉を開けてから、ガス会社へ連絡してください。危険を感じるときは消防(119)へ。

よくある原因

お湯が出ない原因は、どこで止まっているかで分けると整理しやすくなります。

ガスが来ていない元栓が閉まっている、ガスメーターの安全装置が働いてガスが止まっている
電気が来ていないガス式でも点火や制御に電気を使う。ブレーカーや停電、コンセントの抜け
水が来ていない給水の止水栓が閉まっている、断水、冬の朝の凍結

この3つが問題なければ、次に給湯器の使い方や本体の状態を疑います。

  • 同時に使いすぎ:シンク2か所と食洗機など、お湯を使う場所が重なると、給湯器が温められる量を超えてぬるくなります。1か所だけで使うと熱くなるなら、このケースです。
  • 貯湯式の湯切れ:電気温水器は、ためたお湯を使い切るとぬるい水しか出ません。沸かし直すまで時間がかかるので、仕込みが重なる時間帯に起きやすい症状です。
  • 設定温度が下がっている:リモコンの温度が誰かの操作で下がっていることがあります。
  • フィルターの詰まり:給水口のフィルターにごみがたまると、お湯の量が減り、着火しにくくなる機種もあります。
  • 水栓の不良:お湯と水を混ぜる水栓の中の部品が傷むと、1か所の蛇口だけぬるくなります。
  • 安全装置やセンサーの作動、部品の不良:エラー表示が出て止まる場合です。点火の部品や温度センサー、基板などが考えられます。

全部の蛇口でお湯が出ないなら給湯器か、そこまでのガス・電気・水。1か所だけなら、その蛇口や配管の側、と考えると切り分けが早く進みます。

今すぐできる確認

上から順に、安全にできることだけを確かめてください。

リモコン電源が入っているか、エラー番号、設定温度
電気ブレーカー、コンセント、停電のあとか
ガス元栓、ほかのガス機器が使えるか
水止水栓、水の蛇口から水が出るか
  1. リモコンの表示を見る:電源が切れていないか、エラー番号が出ていないかを確かめます。エラー番号は、控えておくと修理の相談で役に立ちます。
  2. 電源を一度入れ直す:エラーが出ている場合、運転スイッチを切って入れ直すと戻ることがあります。ただし、入れ直しは1回までにしてください。同じエラーをくり返すのに何度もリセットすると、安全装置の働きを無視して使い続けることになります。
  3. ガスを確かめる:コンロなどほかのガス機器が使えなければ、ガス自体が止まっています。ガスメーターの安全装置が働いている場合は、ガス会社の案内に沿って復帰させます。ガス臭いときは復帰させずに、すぐガス会社へ連絡してください。
  4. 水を確かめる:水の蛇口からも水が出ないなら、断水や止水栓、凍結を疑います。凍結のときは、無理に熱湯をかけると配管や部品が傷むことがあるので避けてください。
  5. 使う場所を減らす:ぬるいだけなら、お湯を使う場所を1か所にして、温度が上がるかを見ます。

取扱説明書には、エラー番号の意味や、フィルターの掃除方法が書かれています。見当たらないときは、型式が分かれば当社でご用意します(古い機種など、用意できない場合もあります)。

自分でできるのは、ここまで

業者を呼ぶべき目安

ガス・電気・水に問題がないのにお湯が出ない場合は、本体の部品に原因がある可能性が高くなります。次のどれかに当てはまるときは、使うのをやめて点検を頼んでください。

業者を呼ぶ目安

  • 入れ直しても同じエラーが出る
  • 点火の音はするのにお湯にならない
  • 使い始めはお湯で、すぐ水に変わる
  • 1か所だけで使ってもぬるい
  • 本体から焦げ臭いにおいがする
  • ガス臭い(先にガス会社・消防へ)
  • 排気口のまわりが黒くすすけている
  • 水漏れも一緒に起きている

排気口がすすけているのは、燃え方がおかしくなっているサインのことがあります。そのまま使い続けると危ないので、早めに見てもらってください。

当社は、厨房の給湯器と、それにつながる食洗機などの機器をまとめて見ることができます。点検では、給湯器本体の不良か、ガス・電気・水の供給側か、つないでいる配管の側かを切り分けます。配管の工事そのものは行っていませんが、どこが原因かをはっきりさせてからご説明します。修理の費用は機器や状態で変わります。出張費と基本作業費の目安はサービス・料金をご覧ください。

食洗機のお湯がぬるい、すすぎの温度が上がらないといった場合は、業務用食洗機が動かない・お湯が出ない原因も参考になります。

当てはまるものがあれば、お電話ください。

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予防のポイント

給湯器の不調は、お湯の量や温度の小さな変化から始まることが多いです。毎日お湯を使っている人が気づけるので、気になったら記録しておくと点検のときに役立ちます。

止まってから気づくと

  • 洗浄も仕込みも止まる
  • 冬は修理の依頼が混み合いやすい
  • 部品の取り寄せで日数がかかることも

変化の段階で気づくと

  • 定休日に点検・修理を予定できる
  • フィルター掃除などで済むこともある
  • 買い替えの時期も落ち着いて考えられる
  • お湯の出方の変化を見る:温まるまでの時間が長くなった、量が減った、と感じたら早めに相談してください。
  • 排気口と周りをふさがない:給湯器の周りに段ボールや資材を置かないようにします。
  • 冬の凍結に備える:冷え込む夜や連休の前は、取扱説明書にある凍結予防の方法に従ってください。冬の備えは冬の厨房トラブル対策、停電のあとの確認は停電・ブレーカーが落ちた後に確認したい厨房機器にまとめています。

給湯器も、冷蔵庫や食洗機と一緒に定期点検で見ておくと、部品の弱りに早く気づけます。点検の中身は保守契約で何をしてくれる?で紹介しています。