厨房の給湯器の下が濡れている。ウォーターボイラーの足元に水たまりができている。お湯が使えなくなると、洗い物も仕込みも止まります。給湯器まわりの水漏れは、床が濡れて滑るうえ、電気やガスを使う機器なので、放っておくと危ないこともあります。
この記事のポイント
1水漏れは漏れている場所で原因をしぼれる。まずは場所を確かめる
2漏れが続くときは止水栓を閉め、電源(ガス)を止めるのが先
3本体の中から漏れている、ガス臭い、何度も漏れる、は業者へ
ここでいう給湯器は、厨房に置くガス式・電気式の業務用給湯器と、お茶やスープ用のお湯をためておくウォーターボイラー(電気式の給湯機)の両方を含みます。どちらも、水が入ってくる管、温めてためる部分、お湯が出ていく管があり、漏れやすい場所はだいたい共通しています。
よくある原因
水漏れの原因になりやすいのは、次の場所です。
| 漏れている場所 | 考えられる原因 |
|---|---|
| 配管のつなぎ目(下側) | パッキンの劣化、ナットのゆるみ |
| 逃し弁(安全弁)の出口 | 弁の不良・ごみのかみ込み。機種によっては温めるときに少し水が出るのが正常なこともある |
| 水抜き栓・排水コック | 閉め忘れ、パッキンの劣化 |
| 本体の内側から垂れてくる | タンクや熱交換器の傷み、内部の配管の不良 |
| 冬の朝に急に漏れ出した | 夜間の凍結で配管や部品が割れた |
いちばん多いのは、配管のつなぎ目にあるパッキンの劣化です。毎日お湯と水が通り、温まったり冷えたりを繰り返すので、ゴムが硬くなってすき間ができます。少しにじむ程度から始まり、気づいたときには床に水たまりができていた、という流れが多いです。
ウォーターボイラーの場合は、お湯を出すコックからぽたぽた垂れる、ふたのまわりから湯気と一緒に水が出る、という相談もよくあります。コックの中のパッキンや、ふたのパッキンが傷んでいることが多く、部品の交換で直ることが多いです。ただ、お湯を入れすぎてあふれていないか、本体が傾いていないかも、先に見ておいてください。
本体の中から垂れてくる場合は事情が違います。タンクや熱交換器の内側が傷んでいることがあり、外から締め直して止まるものではありません。
今すぐできる対処法
漏れているのに気づいたら、まず水と電気(ガス)を止めます。濡れた床で電気機器に触るのは危ないので、手と足元が乾いている状態で作業してください。
- 止水栓を閉める:給湯器へ水を送る管にある止水栓を閉めます。場所が分からないときは、店全体の元栓を閉めます。
- 電源・ガスを止める:電気式はコンセントを抜くかブレーカーを切ります。ガス式は運転を止め、ガスの元栓を閉めます。
- 漏れている場所を確かめる:乾いた布で拭いてから、どこに水がにじんでくるかを見ます。上の表と照らし合わせると、原因がしぼれます。
- 水抜き栓・排水コックの閉め忘れを見る:掃除や水抜きのあとに、閉め忘れていることがあります。きちんと閉まっていれば、それで止まる場合もあります。
- 写真を撮り、型式を控える:本体の銘板(型式が書かれたシール)と漏れている場所を撮っておくと、修理の相談がとても早くなります。
つなぎ目のナットを強く締め直すのは、おすすめしません。古いパッキンは締めると割れることがあり、かえって漏れがひどくなります。
ガス式の給湯器でガス臭いときは、すぐ使用を中止し、ガスの元栓を閉めて窓を開け、ガス会社・消防へ連絡してください。 換気扇や電気のスイッチには触らないでください。
自分でできるのは、ここまで
業者を呼ぶべき目安
次のどれかに当てはまるときは、使うのをやめて点検を頼んでください。
業者を呼ぶ目安
- 本体の内側から水が垂れてくる
- 止水栓を閉めないと漏れが止まらない
- 逃し弁から水が出続ける
- お湯がぬるい・出ないのも一緒に起きている
- 焦げ臭い、ブレーカーが落ちる
- ガス臭い(先にガス会社・消防へ)
- パッキンを替えても、また漏れる
- 冬に凍結して配管が割れた
点検では、本体の故障なのか、つないでいる配管の側なのかを切り分けます。当社は配管の工事そのものは行っていませんが、どちらが原因かをはっきりさせ、必要な対応をご説明します。修理の費用は機器や状態で変わります。出張費と基本作業費の目安はサービス・料金に載せています。
お湯が出ない・ぬるいといった症状が食洗機で起きている場合は、業務用食洗機が動かない・お湯が出ない原因も参考になります。
予防のポイント
給湯器の水漏れは、ある日突然というより、にじみから始まることが多い症状です。早く見つければ、パッキン交換のような小さな修理で済む可能性が高くなります。
漏れてから気づくと
- 営業中にお湯が使えなくなる
- 床が濡れて滑る、周りの機器にも水がかかる
- 本体の中まで傷んで修理が大きくなることも
にじみの段階で気づくと
- 定休日に修理を予定できる
- パッキン交換などで済むことが多い
- 買い替えの時期も落ち着いて考えられる
- 週に一度、本体の下と配管のつなぎ目を見る:乾いた布で触って、湿っていないかを確かめます。
- 冬は凍結に気をつける:冷え込む夜や連休の前は、取扱説明書にある凍結予防の方法に従ってください。取扱説明書が見当たらないときは、型式が分かれば当社でご用意します(古い機種など、用意できない場合もあります)。冬の備えは冬の厨房トラブル対策にまとめています。
- 長く休むときは水抜きを:休業前の手順は長期休業・連休前の厨房機器の止め方をご覧ください。
給湯器は、ほかの機器と一緒に定期点検で見ておくと、にじみや部品の弱りに早く気づけます。点検の中身は保守契約で何をしてくれる?で紹介しています。


