開業の見積もりを並べると、厨房機器の金額の大きさに驚く方が多いです。冷蔵庫、製氷機、食洗機、コンロ。まとめて買うと手元の資金が一気に減るので、「リースにしたほうがいいのでは」という相談をよく受けます。
どちらが得かは、お店の資金計画と、その機器を何年使うつもりかで変わります。この記事では、比べるときに見ておきたい点を順に整理します。
この記事のポイント
1リースは開業時の手元資金を残せる代わりに、総支払額は購入より多くなりやすい
2リースは原則として途中で解約できない。閉店や移転のときの扱いを先に確認する
3どちらでも故障したときの修理と点検を誰に頼むかは、別に決めておく必要がある
リースと購入の違い
リースは、リース会社が機器を買い、お店はそれを決まった期間借りて毎月の料金を払う仕組みです。機器の持ち主はリース会社のままです。購入は、お店が代金を払って機器を自分のものにします。
| 比べる点 | リース | 購入 |
|---|---|---|
| 開業時に出ていくお金 | 少ない(月々の支払い) | 機器の代金をまとめて払う |
| 総支払額 | 手数料などが乗り、購入より多くなりやすい | 機器の代金が中心 |
| 機器の持ち主 | リース会社 | お店 |
| 途中でやめる | 原則できない(残りの料金がかかる) | 自由 |
| 契約時の審査 | ある | 現金なら不要 |
リースの細かい条件は、リース会社や契約ごとに違います。上の表は一般的な傾向として見てください。経理や税金の扱いが気になる場合は、顧問の税理士さんに確認するのが確実です。
お金の出ていき方のちがい
リースと購入のいちばんの違いは、お金が出ていくタイミングです。購入は最初に大きく出て、その後は止まります。リースは最初が軽い代わりに、契約期間中ずっと払い続けます。
開業直後は売上が読めず、運転資金が足りなくなるのがいちばん怖い時期です。手元の現金を残せるのは、リースの大きな利点です。開業資金全体の組み方は飲食店の開業資金の内訳で解説しています。
リースが向いている場合・購入が向いている場合
リースが向いている
- 開業時の手元資金をできるだけ残したい
- 毎月の支払いを一定にして計画を立てたい
- リース期間中は同じ場所で営業を続ける見込み
購入が向いている
- 自己資金や融資で機器の代金をまかなえる
- 長く使うつもりで、総支払額を抑えたい
- 移転や業態変更の可能性がある
全部をどちらかに寄せる必要はありません。たとえば、高額なスチコンや食洗機はリース、冷蔵庫や作業台は購入、という分け方もあります。融資で機器をそろえる場合は日本政策金融公庫の開業資金も参考になります。
リースで見落としやすい点
リースの契約書は、開業準備の忙しい時期にサインすることが多い書類です。次の点は、契約前に確認しておくと後で慌てずに済みます。
リース契約の前に確認すること
- 契約期間は何年か
- 途中解約したときに何を払うか
- 期間が終わったら返却か再リースか
- 故障したときの修理費は誰が払うか
- 保険は付いているか、何が対象か
- 閉店や移転のとき機器をどう扱うか
とくに見落としやすいのが修理の扱いです。リースでも、日々の点検や故障の修理はお店の負担になる契約が多くあります。「リースだから壊れたらリース会社が直してくれる」と思い込まず、契約書で確かめてください。
もうひとつは、店をたたむときです。リースの機器はお店のものではないので、居抜きで次の人に残すことはできず、残りの料金の精算も必要になります。居抜き物件を借りる側から見ても、残された機器の中にリース品が混ざっていないかは要注意の点です(居抜き物件の注意点チェックリスト)。
リースでも購入でも、保守は別に考える
機器をどう手に入れるかと、壊れないようにどう面倒を見るかは別の話です。新品でも、放熱フィンの汚れや給排水の詰まりで調子を落とします。メーカー保証は期間が限られ、消耗や使い方による不具合は対象外になることもあります(メーカー保証が切れたあとの備え)。
開業してから業者を探すと、最初の故障のときに連絡先が分からず、営業を止めてしまいがちです。開業前に保守まで決めておくと安心です(開業後の保守の考え方)。
機器の選び方と導入の相談は当社へ
豊翔メンテナンスサービスは、愛知県小牧市を拠点に、愛知・岐阜・三重で飲食店の開業支援と厨房機器の保守を行っています。業態に合った機器の選定、厨房レイアウト図の作成、主要メーカー(ホシザキ、パナソニック、大和冷機、フクシマガリレイ、中西製作所、マルゼン、タニコーなど)の新品の販売、開業後の保守まで対応します。設置時の電気や給排水の接続工事は、提携業者と連携して手配できます。内装や配管の工事そのもの、中古機器の販売・買取は行っていません。
「どの機器を買って、どれをリースにするか迷っている」という段階でもご相談ください。お電話・Webでのご相談は無料です。くわしくは開業支援と機器販売のページをご覧ください。


