飲食店の開業を考えはじめると、お金のこと、物件のこと、届け出のことと、疑問が次々に出てきます。一人で調べていても、「そもそも誰に聞けばいいのか」で止まってしまう方は少なくありません。
愛知県と名古屋市には、これから事業を始める人が無料で相談できる窓口がいくつもあります。この記事では、公式の案内で確認できた範囲で、飲食店の開業前に使いやすい窓口と、その使い分けを整理しました。
この記事のポイント
1創業全般はあいち産業振興機構、経営の悩みはよろず支援拠点、資金は日本政策金融公庫と、相談内容で窓口を選ぶ
2名古屋市の「特定創業支援等事業」を受けて証明書をもらうと、登録免許税の軽減や融資の特例などが使える
3厨房の広さ・電気・ガス・機器の見積りは、厨房の専門業者に早めに聞いておくと計画が具体的になる
窓口の名称・場所・受付時間や、支援制度の内容は、年度によって変わることがあります。この記事は一般的な目安です。最新の内容は、各機関・自治体の公式の案内で確認してください。
開業までの全体の段取りは、先に飲食店の開業までの流れとスケジュールを読んでおくと、どの段階で何を相談すればよいかが分かりやすくなります。
相談内容で窓口を選ぶ
窓口はそれぞれ得意分野が違います。まずは何を聞きたいかで行き先を決めると、たらい回しになりにくくなります。
愛知県の窓口:あいち産業振興機構の創業相談
愛知県内で創業を考える人がまず候補にしやすいのが、公益財団法人あいち産業振興機構の創業相談です。名古屋駅の近くにある愛知県産業労働センター(ウインクあいち)の中にあり、機構の案内では、創業コーディネーターや業種別アドバイザーによる個別相談を無料・予約制で受けられるとされています。曜日によって相談員の担当が変わるため、予約のときに確認しておくと確実です。
同じ機構のサイトでは、愛知県よろず支援拠点も案内されています。よろず支援拠点は、中小企業・小規模事業者が無料で何度でも相談できる窓口として、国が都道府県ごとに設けているものです。開業前の計画づくりだけでなく、開業後の売上や集客の悩みも相談先になります。
名古屋市の「特定創業支援等事業」と証明書
名古屋市で開業するなら、ぜひ知っておきたいのが特定創業支援等事業です。名古屋市は、産業競争力強化法にもとづく「名古屋市創業支援等事業計画」をつくり、国の認定を受けています。
名古屋市の案内では、特定創業支援等事業は「1か月以上かつ4回以上の継続的な支援により、経営、財務、人材育成、販路開拓の知識が全て身につく事業」とされています。窓口での相談や創業塾・セミナーなどが当てはまり、窓口事業の実施機関として名古屋商工会議所、あいち産業振興機構、名古屋産業振興公社が挙げられています。
証明書があると、名古屋市の案内によれば、登録免許税の軽減、創業関連保証の特例、日本政策金融公庫の融資の特例などの国の支援施策が受けられます。また、小規模事業者持続化補助金の<創業型>では、この支援を受けていることが条件のひとつになっています(くわしくは小規模事業者持続化補助金は飲食店の開業に使える?)。
支援は1か月以上かけて受けるものなので、開業の直前に思い立っても間に合わないことがあります。物件探しと並行して、早めに動きはじめるのが安心です。
名古屋市以外の市町村でも、同じ法律にもとづく創業支援の計画を持っているところがあります。対象になる事業や証明の手続きは市町村ごとに違うため、出店予定地の市役所・町役場の案内で確認してください。
資金の相談:日本政策金融公庫
開業資金の借入れを考えているなら、日本政策金融公庫にも早めに相談しておきたいところです。公庫は全国に創業支援センターを置いていて、名古屋には名古屋駅の近くに「名古屋創業支援センター」があります。
融資の制度や申込の流れ、創業計画書で見られることは、日本政策金融公庫で飲食店の開業資金を借りるにはにまとめています。補助金を含めた資金集めの全体像は飲食店の開業で使える補助金・助成金は?もご覧ください。
窓口ごとの相談内容(まとめ)
| 窓口 | 主な相談内容 | 確認先 |
|---|---|---|
| あいち産業振興機構 創業相談 | 創業の進め方、事業計画 | 機構の公式サイト(予約制) |
| 愛知県よろず支援拠点 | 売上・集客・資金繰りなど経営全般 | 機構の公式サイト |
| 日本政策金融公庫 | 創業融資、創業計画書 | 公庫の公式サイト・支店 |
| 名古屋市(特定創業支援等事業) | 創業塾・窓口相談、証明書の交付 | 名古屋市の公式サイト |
| 商工会議所・商工会 | 地域の経営相談、創業塾 | 各会議所・商工会 |
相談に行く前に用意しておくと話が早いもの
どの窓口でも、相談の時間は限られています。次のものを手元にそろえて行くと、具体的なアドバイスをもらいやすくなります。
相談前の準備リスト
- どんな店にしたいか(業態・メニュー・客単価)
- 出店したい地域と、候補の物件
- 自己資金がいくらあるか
- 開業したい時期
- 席数と営業時間の想定
- 必要な厨房機器と、その見積り
- 聞きたいことを書き出したメモ
- 個人で始めるか、会社をつくるか
創業の窓口と厨房業者の使い分け
創業の窓口は、事業計画や資金、手続きの相談には頼りになります。ただ、厨房に何を何台入れるか、物件の電気やガスで足りるかといった設備の話は、現場を見ないと答えにくい分野です。
創業の窓口で相談しやすいこと
- 事業計画・収支計画の立て方
- 融資・補助金・証明書の手続き
- 個人か法人かの考え方
- 開業後の集客・資金繰り
厨房の専門業者に聞きたいこと
- 業態と席数に合う機器と台数
- 厨房のレイアウトと動線
- 電気容量・ガス・給排水で足りるか
- 機器の見積り(融資・補助金の資料にも)
創業計画書の設備資金は、機器の見積りがあると根拠を説明しやすくなります。窓口への相談と並行して厨房の見積りを取っておくと、計画の数字が固まるのも早くなります。営業許可にかかわる厨房の基準は飲食店営業許可の施設基準を参考にしてください。
愛知県・名古屋市での開業、厨房まわりは当社へご相談ください
豊翔メンテナンスサービスは、名古屋市の北にある愛知県小牧市を拠点に、愛知・岐阜・三重で飲食店の開業支援を行っています。業界歴は15年です。業態のご提案、物件探しのサポート、補助金の情報提供(申請は専門家と連携)、厨房のレイアウト図の作成、機器の選定、ホシザキ・パナソニック・大和冷機・フクシマガリレイ・中西製作所・マルゼン・タニコーなど主要メーカーの新品機器の販売、そして開業後の保守まで、厨房まわりをまとめてお手伝いします。
融資や補助金の相談に持っていく厨房機器の見積りも、業態と物件に合わせて作成できます。設置時の電気・給排水の接続工事は提携業者と連携して手配します。内装・配管工事そのもの、中古機器の販売・買取は行っていません。また、融資や補助金の申請を当社が代わりに行うことはありません。
「窓口に行く前に、厨房にいくらかかるか知りたい」という段階からでもかまいません。お電話・Webでのご相談は無料です。くわしくは開業支援のページをご覧ください。
参照した公式情報:名古屋市「名古屋市創業支援等事業計画の支援施策について」、公益財団法人あいち産業振興機構「創業に関する相談窓口」「愛知県よろず支援拠点」、日本政策金融公庫「創業支援センター」。制度や窓口の内容は年度や地域で変わるため、最新は公式の案内で確認をお願いします。


