コールドテーブルは、調理台の下が冷蔵庫や冷凍庫になっている機器です。調理の場所のすぐ下に食材を置けるため、狭い厨房でも作業が回りやすく、カフェ、居酒屋、ラーメン店など、多くの業態で使われています。

ただ、サイズや扉の数を適当に決めると、「作業台が足りない」「奥行きが合わず通路が狭くなった」「思ったより入らない」ということが起こります。この記事では、開業前に決めておきたい順番で、選ぶポイントをまとめます。

この記事のポイント

1先に決めるのは機器ではなく、作業の動線と置く場所のサイズ

2冷蔵か冷凍か、何を何日分しまうかで扉の数と容量を決める

3本体の横と背面に放熱のすき間を残し、搬入経路も確認する

コールドテーブルとは何に向くか

コールドテーブルは、調理中によく使う食材をすぐ取り出せる位置に置くための機器です。天板を作業台として使えるので、盛り付けや仕込みの台と、食材の保管場所を一体にできます。

コールドテーブルが向く使い方

  • 調理中に使う食材を手元に置きたい
  • 狭い厨房で、作業台と冷蔵を兼ねたい
  • 盛り付けや仕込みの台を増やしたい

別の機器のほうが合う場合

  • 大量の食材をまとめて保管したい(縦型の冷蔵庫)
  • お客様に商品を見せて売りたい(ショーケース)
  • 粉や調味料など、冷やす必要がないものが中心

縦型の冷蔵庫の選び方は業務用冷蔵庫の選び方、売場に置くものは冷蔵ショーケースの選び方で解説しています。

選ぶ順番

迷わないように、決める順番を整理します。

置く場所幅・奥行・動線を測る
使い方冷蔵か冷凍か、何を入れるか
サイズ幅と扉の数を決める
すき間と搬入放熱と入口を確認
機種の比較メーカーと仕様を見る

最後の「機種の比較」が最後なのがポイントです。先にカタログから選ぶと、置けない、通れない、という手戻りになりやすくなります。

1 置く場所と動線から決める

コールドテーブルは作業台を兼ねるため、置く場所は調理する人の動きで決まります。コンロの近くか、盛り付けの台か、仕込みのスペースか、で最適な位置が変わります。

  • 作業する人が立つ位置から、体を大きく動かさずに扉を開けられるか
  • 後ろを人が通れる通路の幅が残るか
  • 調理台の高さが、ほかの機器と大きくずれないか

ここで効くのが奥行きです。コールドテーブルの奥行きには、450mm・600mm・750mmなどがありますが、型や製造元で寸法は違います。奥行きを広げると食材は入りますが、通路が狭くなります。狭い厨房の考え方は、狭い厨房のレイアウトもご覧ください。

2 冷蔵か冷凍か、何を入れるか

コールドテーブルには、庫内を冷蔵にするタイプと、冷凍にするタイプがあります。1台の中を冷蔵と冷凍に分けられる機種もあります。

タイプ 向く使い方
冷蔵 野菜、ソース、調理中に使う食材、下ごしらえした材料
冷凍 冷凍の食材、アイス、使用頻度の高い冷凍の仕込み品
冷蔵と冷凍が一体 少量ずつ両方を手元に置きたい小さな厨房

庫内温度は、一般に冷蔵は10℃以下、冷凍はマイナス15℃以下が食品を保存する温度の目安とされています。使う機種の仕様と、設定温度を必ず確認してください。

何日分の食材を入れるかも考えます。コールドテーブルは、使う分だけを置く場所で、在庫の大部分は別の冷蔵庫に置くお店が多くあります。入れすぎると冷気が回らなくなり、冷えのムラにもつながります。

3 幅と扉の数の決め方

幅は、置く場所の長さから逆算します。扉の数は、入れる食材を分けたい数で考えると決めやすくなります。

幅置ける長さから決める。ほかの機器との並びも確認
扉の数食材を分ける数で決める。開閉が減ると冷気が逃げにくい
天板の仕様作業台として使うので、使いやすい形を選ぶ

天板の形は、背面に立ち上がり(バックガード)があるタイプなど複数あります。水を使う作業のそばなら、水が背面に流れにくい形かどうかも確認すると安心です。

4 放熱のすき間と搬入経路

見落としやすいのが、放熱のすき間です。冷蔵庫は庫内の熱を外へ逃がしており、機器のまわりがふさがれていると、熱が逃げず、運転が長くなります。コールドテーブルは壁際や機器の間に置くことが多いため、前もって確認が必要です。

壁 コールドテーブル 隣の機器 背面のすき間 横 作業の通路(人が動く幅を残す) 必要なすき間は機種で違います。仕様書で確認します
上から見た配置のイメージ。放熱のすき間の寸法は機種の仕様書を確認します

必要なすき間の寸法は、機種によって違います。仕様書に書かれているため、置き場所を決める前に必ず確かめてください。

もう1つ、搬入経路があります。本体が入口、階段、エレベーター、厨房の入口を通れるかを、寸法で確認します。開業前の厨房では、設置の直前になって通れないと分かるケースもあります。電源の位置とコンセントの形、庫内の排水の有無もあわせて見ておきます。設置時の電気の接続工事などは、提携業者と連携して手配できます。

5 開業後のことも考えて選ぶ

コールドテーブルは、扉の開け閉めが多く、調理の熱や油も近くにあるため、傷みやすい機器です。開業前に次の点を考えておくと、あとで困りにくくなります。

選ぶときの確認

  • 扉のパッキンを交換しやすい構造か
  • 放熱部の掃除をしやすい位置か
  • 調理の熱や油がかかる場所に置かない
  • 型式をひかえ、取扱説明書を保管する
  • 止まったときに食材を移す先がある

定期点検をしておくと、冷えの弱りを早めに見つけられます。始めどきは開業後の厨房機器メンテナンスはいつから?にまとめています。冷えなくなったときの確認は、コールドテーブルが冷えない原因もご覧ください。

コールドテーブルの選定は当社へご相談ください

豊翔メンテナンスサービスは、愛知県小牧市を拠点に、愛知・岐阜・三重で飲食店の開業を支援しています。業界歴15年の目で、置き場所と動線、サイズの決め方からご相談いただけます。

ホシザキ、パナソニック、大和冷機、フクシマガリレイなど主要メーカーの新品を扱っており、機器の選定から、開業後の保守まで一貫してご相談いただけます。設置時の電気・給排水の接続工事は、提携業者と連携して手配できます。内装・配管工事そのものや、中古機器の販売・買取は行っていません。

まだ物件が決まっていない段階でも構いません。お電話・Webでのご相談は無料です。開業全体の流れは開業支援、機器のご案内は機器販売をご覧ください。