朝、店を開けたら冷蔵ショーケースの下に水たまりができていた。ケーキや惣菜を並べている棚の奥が濡れている。ショーケースはお客様の目の前にある機器なので、水漏れは見た目の問題でもあり、床がすべって転ぶ危険にもつながります。
ショーケースから出る水の多くは、冷やすときに生まれる水(霜が溶けた水や結露)です。ふだんは排水の通り道から外へ流れたり、本体の下の皿で蒸発したりしています。その通り道のどこかが詰まったりあふれたりすると、水漏れになります。
冷蔵ショーケースに水が溜まるときに多い原因は、庫内の排水口の詰まり、本体の下の蒸発皿のあふれ、ガラスや枠の結露の3つです。どこが濡れているかを見れば、どれに当たるか見当がつきます。
この記事のポイント
1水の正体は多くが霜取りの水と結露。通り道の詰まりやあふれで漏れる
2水の出どころ(庫内・下・ガラス)を見ると原因の見当がつく
3拭いてもすぐ濡れる、冷えも弱いときは早めに点検を
よくある原因
ショーケースの中で生まれた水は、次のような順番で流れていきます。どこかで止まると、そこから水があふれます。
- 排水口・排水の管の詰まり:食品のくず、ラベル、ぬめりが受け皿や排水口にたまると、水が庫内にあふれます。ショーケースの水漏れで多い原因です。
- 蒸発皿のあふれ:本体の下の皿で水を蒸発させる機種は、水の量が増えたり皿がずれたりすると床へあふれます。
- 霜のつきすぎ:扉の開け閉めが多い、パッキンにすき間がある、といった理由で霜が厚くなると、溶けたときの水が通り道で受けきれなくなります(ドアパッキンの劣化サイン)。
- 結露:湿気の多い時期は、ガラスや枠の外側に水滴がつき、垂れて床を濡らします(梅雨の結露・カビ対策)。
- 本体の傾き:床の傾きや移動で本体が前に傾くと、水が排水口へ流れず前へたまります。
水の出どころで見分ける
拭き取ってから少し時間をおき、どこから濡れてくるかを見ると、原因をしぼり込めます。
| 濡れている場所 | 考えられる原因 |
|---|---|
| 庫内の床・棚の奥 | 受け皿・排水口の詰まり、霜のつきすぎ |
| 本体の下・後ろの床 | 排水の管の外れや詰まり、蒸発皿のあふれ |
| ガラス・扉の枠の外側 | 結露(湿気、曇り止めのヒーターの不調、パッキンのすき間) |
| 前側の床だけ | 本体の傾き、扉のすき間 |
ガラスが曇って取れない場合は、ショーケースが冷えない・ガラスが曇る原因もあわせてご覧ください。
今すぐできる対処法
電気を使う機器のそばの水なので、作業の前に、濡れた床や電源プラグのまわりに注意してください。プラグやコンセントが濡れている場合は、触らずにご相談ください。
- 排水口のくずを取る:庫内の排水口のまわりに、食品のくずやラベルがたまっていないかを見て、取り除きます。奥の受け皿や管の中まで外して洗う作業は、機種によって手順が違うため無理をしないでください。
- 扉とパッキン:扉がきちんと閉まっているか、パッキンに汚れや破れがないかを確かめます。開けっ放しの時間を減らすと、霜も結露も減ります。
- 本体の傾き:本体の前後がおかしな傾き方をしていないかを見ます。キャスターや脚の調整は、重い本体を動かすので2人以上で行ってください。
- 店内の湿気:ガラスの外側の結露は、店内の湿度が高いと起きやすくなります。換気や空調で湿気を下げると落ち着くことがあります。
商品が濡れたり、冷えが弱くなったりしているときは、傷みやすい商品から別の冷蔵庫へ移しておくと安心です。
自分でできるのは、ここまで
業者を呼ぶべき目安
次のような場合は、排水の通り道の奥や部品に原因があることが多いので、早めにご相談ください。
相談をおすすめする症状
- 拭いてもすぐ同じ場所が濡れる
- 本体の下・後ろから水が出る
- 霜が厚く、取ってもすぐつく
- 水漏れと同時に冷えが弱い
- ガラスの曇りが一日中取れない
- 電源のまわりが濡れている
水漏れを放っておくと、床材が傷んだり、電気部品に水がかかったりするおそれがあります。冷えの低下と重なっているときは、霜取りや冷却の部品の不調も考えられます。冷蔵庫の水漏れについては業務用冷蔵庫の水漏れの原因、当社の修理の内容は業務用冷蔵庫・冷凍庫の修理をご覧ください。費用は機器や状態で変わります。
冷蔵ショーケースの結露対策
ガラスや枠の外側につく水滴は、店内の湿った空気がショーケースの冷たい面にふれて水になったものです。故障ではないことも多いのですが、垂れた水で床が濡れたり、ガラスが曇って商品が見えにくくなったりします。
結露が増えやすい状態
- 梅雨から夏で、店内の湿度が高い
- 入口のそばで、外の空気が入りやすい
- 扉の開け閉めが多い、開けている時間が長い
- パッキンにすき間がある
結露を減らす工夫
- 空調や除湿で店内の湿度を下げる
- 扉は短く開け、補充はまとめて行う
- パッキンの汚れを拭き、すき間を確かめる
- 空調の風が直接当たらない位置にする
ガラスに曇り止めのヒーターがついている機種で、急に一日中曇るようになった場合は、ヒーターの不調も考えられます。湿気の対策をしても変わらないときは点検をご相談ください。季節ごとの湿気の対策は梅雨の結露・カビ対策でも紹介しています。
予防のポイント
ショーケースの水漏れは、排水の通り道をきれいに保つことと、霜を増やさない使い方でかなり防げます。
梅雨から夏の前に、排水の通り道と放熱部をまとめて点検しておくと、忙しい時期の水漏れを防ぎやすくなります。定期点検の中身は保守契約で何をしてくれる?で紹介しています。
よくある質問
Q. 冷蔵ショーケースに水が溜まりますが、冷えています。様子を見てもいいですか? A. 冷えていても、排水口が詰まりかけていると水の量は少しずつ増えます。庫内の水は商品を濡らし、床の水はすべる原因になります。まず庫内の排水口のくずを取り、それでも同じ場所に溜まるようなら点検をおすすめします。
Q. 本体の下から水が出るのは、どこが悪いのですか? A. 本体の下の排水の管が外れている、詰まっている、蒸発皿があふれている、といった原因が考えられます。下の部分は電気の部品にも近いので、無理に外さずにご相談ください。
Q. 修理代はどのくらいかかりますか? A. 原因と交換する部品で変わります。当社の単発の修理は、出張費 愛知県内6,000円〜と基本作業費6,000円〜(税抜)に部品代が加わります。詳しくはサービス・料金をご覧ください。冷えが弱い症状も重なっている場合は、ショーケースが冷えない原因もあわせてご覧ください。


