冷蔵庫のトラブルというと「冷えない」が多いのですが、冷えすぎて食材が凍るのも困った症状です。レタスやトマトがしなびる、ドレッシングやビールが凍る、豆腐の食感が変わる。冷えすぎは気づくのが遅れやすく、気づいたときには食材がまとめて使えなくなっていることもあります。
庫内の一部だけが凍るのか、全体が冷えすぎているのかで、原因の見当が変わります。まずはそこを見分けてください。
この記事のポイント
1一部だけ凍るなら置き場所、全体が冷えすぎるなら設定や部品を疑う
2設定温度・吹き出し口の前・温度計での実測は自分で確かめられる
3設定を上げても下がり続ける、運転が止まらないなら温度を制御する部品の不調を疑う
先に答えを書くと、冷蔵庫が冷えすぎる原因で多いのは、吹き出し口の前に置いた食材に冷気が直接当たっていること、設定温度が低いこと、食材が少なく扉も開けない夜間の条件が重なることの3つです。この3つを直しても庫内全体が冷え続けるなら、温度センサーや制御部品の不調を疑います。
反対に冷えが弱いときは業務用冷蔵庫が冷えない原因をご覧ください。
よくある原因
冷えすぎの原因は、使い方で起きるものと、部品の不調で起きるものに分かれます。
- 温度設定が低すぎる:前の使い方のまま、または誰かが設定を変えていた
- 吹き出し口の前や奥の壁ぎわに食材がある:冷気が直接当たる場所は、庫内の表示温度より冷える
- 食材が少なく、扉もあまり開けない:夜間や定休日など、庫内の温度が下がりやすい条件が重なる
- 周りが寒い:冬に冷え込む厨房や屋外に近い場所では、庫内も下がりやすいことがある
- 温度センサーの不調・汚れ:実際より高い温度を読むと、冷やし続けてしまう
- 温度を制御する部品の故障:コンプレッサーを止める指示が出ず、運転が続く
冷蔵庫は、庫内の温度センサーが読んだ温度をもとに、冷やす・止めるをくり返して温度を保っています。設定どおりに止まっていれば、冷えすぎは起きにくいはずです。逆に言えば、設定も置き場所も問題ないのに冷えすぎるなら、この「読む」「止める」のどこかがうまく働いていないと考えられます。
一部だけ凍るのか、全体が冷えすぎるのかの見分けは、次の表を目安にしてください。
| 症状 | まず疑うこと |
|---|---|
| 吹き出し口の近くの食材だけ凍る | 置き場所。冷気が直接当たっている |
| 夜間や定休日明けだけ冷えすぎる | 食材が少ない・扉を開けない・周りが寒い |
| 庫内全体がいつも冷えすぎる | 温度設定、またはセンサー・制御部品 |
| 設定を上げても変わらない | センサー・制御部品の不調 |
今すぐできる確認
まずは、使い方で起きている冷えすぎかどうかを確かめます。
- 設定温度を確かめる:冷蔵の目安から大きく外れていないか。冷凍冷蔵庫は、冷蔵側と冷凍側の設定を取り違えていないかも見ます
- 吹き出し口と奥の壁ぎわを空ける:凍って困る野菜・豆腐・飲み物は手前や下の段へ移します
- 温度計で実測する:庫内の中ほどに温度計を置き、扉の表示と比べます。大きくずれていれば、センサーや表示の不調の手がかりになります
- 温度を記録する:朝・昼・閉店時の温度を書き留めると、業者に伝えるときに役立ちます
自分でやってよいこと
- 設定温度の確認と調整
- 食材の置き場所を変える
- 温度計での実測と記録
- センサーの周りに物を置かない
やらない方がよいこと
- カバーを外して部品に触る
- センサーの線を抜く・動かす
- 電源の入れ切りをくり返す
- 凍った霜を刃物で削る
設定と置き場所を直して、半日から1日で温度が落ち着けば、使い方が原因だった可能性が高いです。
自分でできるのは、ここまで
業者を呼ぶべき目安
次のような場合は、温度を制御する部品やセンサーの不調が考えられます。自分で直せる範囲を超えているので、早めにご相談ください。
- 設定温度を上げても、庫内の温度が下がり続ける
- コンプレッサーの運転音がずっと止まらない
- 扉の表示と、温度計で測った温度が大きくずれている
- 庫内全体に霜が増え、冷蔵庫なのに食材が凍る
- エラー表示やランプの点滅がある
冷えすぎを放っておくと、食材のロスだけでなく、運転が止まらないことで部品に負担がかかり、別の故障につながることもあります。業者に連絡するときは、型式と記録した温度を伝えると見立てが早くなります。伝え方は厨房機器の修理を頼むときに伝えることにまとめています。当社の修理料金はサービス・料金、冷蔵庫の修理について詳しくは業務用冷蔵庫の修理のページをご覧ください。
予防のポイント
冷えすぎも冷えなさも、早く気づけば食材のロスを小さくできます。
日ごろの見回り
- 開店前に扉の温度表示を見る
- ときどき温度計で実測する
- 凍らせたくない物を吹き出し口から離す
- 設定を変えたら店内で共有する
- 季節の変わり目に設定を見直す
- 定期点検でセンサーと運転を確かめる
冬に入ると、昼間は問題なくても、朝いちばんに冷えすぎていることがあります。季節が変わったら、閉店時と開店時の温度を何日か比べてみてください。差が大きいようなら、設定や置き場所を見直すきっかけになります。
設定温度を変えたときは、誰がいつ変えたかを店内で共有しておくと、あとで原因を探すときに迷いません。アルバイトさんが多いお店ほど、扉に設定温度の目安を貼っておくと安心です。
定期点検では、温度の効き具合やセンサー、運転の様子も確かめます。点検の中身は業務用冷蔵庫の定期点検は何をする?で紹介しています。
冷蔵庫の冷えすぎでよくある質問
Q. 冷蔵庫の中の野菜が凍るのは故障ですか? 吹き出し口の近くや奥の壁ぎわの野菜だけが凍るなら、故障ではなく置き場所の問題であることが多いです。食材を手前や下の段へ移して、凍らなくなるかを見てください。置き場所を変えても、庫内全体がいつも冷えすぎるときは、設定温度かセンサー・制御部品を確かめます。
Q. 冷蔵庫の設定温度は何度にすればよいですか? 食材ごとの保存温度の目安は業務用冷蔵庫は何度に設定する?冷凍庫の適正温度と記録のコツにまとめています。扉の表示だけでなく、温度計で庫内の実測値を見て調整してください。
Q. 冷えすぎの修理代はいくらくらいですか? 原因によって変わります。当社の単発修理は、出張費が愛知県内6,000円〜、基本作業費が6,000円〜、部品代は別途です(すべて税抜)。詳しくはサービス・料金をご覧ください。


