「保守契約は、機器がたくさんある大きな店がするもの」。個人で飲食店を営むオーナーさんから、こう言われることがあります。台数が少ないぶん、壊れたらそのとき直せばいい、という考え方です。

ただ、個人店の厨房には予備の機器がほとんどありません。冷蔵庫も製氷機も1台ずつ、という店では、その1台が止まった時点で仕込みも提供も止まります。台数が少ない店のほうが、1台の故障が営業に響きやすいのです。

この記事のポイント

1個人店は予備の機器がなく、1台止まると営業に直結しやすい

2全部を契約する必要はない。止まると困る機器から1台ずつ選べばよい

3契約前に点検の中身・費用に含まれるもの・部品代・対応時間・契約期間を確認

個人店で1台止まったときに起きること

チェーン店なら、冷蔵庫が1台止まっても隣の冷蔵庫に食材を移したり、近くの店舗から氷を回してもらったりできます。個人店ではそうはいきません。止まった機器の代わりを、オーナーさんがその場で用意することになります。

冷蔵庫・冷凍庫食材の移し先がなく、傷む前に使い切るか捨てるかを迫られる
製氷機ドリンクや冷やしの料理に使う氷を、買い足しでしのぐことに
食洗機手洗いに切り替えると、少ない人数の店ではほかの作業が止まる
ガス機器コンロやフライヤーが使えず、火を使う料理を出せなくなる

止まったときにどんな損失が出るか、自分の店ならいくらになるかの見積もり方は、厨房機器が止まると損失はいくら?で詳しく取り上げています。ここでは、そのリスクに備えて保守契約をどう結ぶかを考えます。

1台から始める保守契約と優先順位

保守契約というと、店の機器すべてをまとめて契約するイメージがあるかもしれません。当社の年間保守契約は1台から結べます。個人店なら、まず1台から始めるのが現実的です。

どの機器から始めるかは、次の順で考えると決めやすくなります。

止まると営業できない?仕込み・提供が止まる機器か
代わりはある?同じ機器が店に1台だけか
年式・使い方は?古い・一日中動いている
当てはまる機器から1台ずつ契約する

たとえば、よくある個人店の機器で考えると、優先度の目安はこうなります。店の業態や機器の状態で順番は入れ替わるので、たたき台としてご覧ください。

機器 止まったときの影響 その場の代わり 優先度の目安
冷蔵庫・冷凍庫 食材が傷む。仕込みができない ほぼない 高い
製氷機 氷が足りず、ドリンクや料理に響く 氷の買い足し 氷をよく使う店は高い
食洗機 洗い物が回らず、提供が遅れる 手洗い(人手を取られる) 洗い物の多い店は高い
ガス機器(コンロ・フライヤーなど) 火を使う料理が作れず、出せるメニューが減る 残りの口で回す(台数が少ないと難しい) 揚げ物・火を使う料理の多い店は高い
古い・調子の悪い機器 前ぶれが出ていれば止まりやすい 機器による 状態しだいで上げる

1台目を決めたら、残りの機器は今までどおり壊れたときに修理を頼む形でもかまいません。年式が古くなった機器や、点検で弱りが見つかった機器を、あとから契約に足していくこともできます。

どれにするか迷ったら、この1年で調子が悪くなった機器を思い出してみてください。夏場に冷えが弱くなった冷蔵庫や、氷の量が減ったように感じた製氷機など、一度でも前ぶれが出た機器は、優先度を一段上げて考えてよいでしょう。

保守契約と都度修理の損得を1年分で比べる考え方は、保守契約と「壊れたら都度修理」はどっちが得?にまとめています。

オーナー1人で回す店の手間

個人店で見落とされやすいのが、故障したときの手間です。営業しながら業者を探し、電話をかけ、来てもらえる日を調整する。これをオーナーさん1人でこなすことになります。

契約がないと

  • 壊れてから業者を探す
  • 来てもらえる日を何社かに聞いて回る
  • 機器の使い方や経緯を一から説明する
  • 料金の目安が分からないまま頼む

保守契約があると

  • 電話する先が決まっている
  • 点検で機器の状態を知っている業者が来る
  • 点検は前もって日を決めて来てもらえる
  • 故障時に何が費用に含まれるか分かっている

仕込みも接客も会計も1人か少人数でこなしている店では、この手間が減るだけでもずいぶん楽になります。点検のときに「最近ここの音が気になる」と相談できる相手がいるのも、契約しておく利点のひとつです。点検で実際に何を見るのかは、保守契約で何をしてくれる?で機器別に紹介しています。

契約前に確認しておきたいこと

保守契約の中身は、業者やプランによって違います。1台だけの契約でも、次の点は先に確かめておきましょう。

契約前の確認リスト

  • 点検の回数と、点検で何をするか
  • 故障したときの費用に何が含まれるか
  • 部品代は契約に入るのか、別なのか
  • 連絡の受付時間と、来てもらえるまでの目安
  • 契約期間と、更新のしかた
  • 対象の機器が契約書に書かれているか

とくに間違えやすいのが費用の範囲です。「故障時の出張費・作業費は込みで、部品代は別」というように、どこまでが契約料に入っているかを言葉で確認しておくと、あとで食い違いが起きにくくなります。

対応時間は、電話を受け付けている時間と、実際に来てもらえるまでの日数を分けて聞いてください。営業中に冷蔵庫が止まったとき、その場で電話がつながるか、何日後に来てもらえるかで、食材をどう逃がすかの段取りが変わります。契約期間については、途中で機器を買い替えたときや、対象の機器を増やしたいときの扱いもあわせて確かめておくと安心です。

参考までに、当社の年間保守契約の中身を同じ項目で並べると次のとおりです。

確認すること 当社の年間保守契約
料金 1台 年15,000円(税抜)。1台から契約できます
点検の内容 定期点検と放熱フィンの洗浄
故障したときの費用 出張費・作業費は契約に含まれます
部品代 別途かかります
連絡の受付 平日 9:00〜18:00(夜間・土日もつながり次第折り返し)
訪問の目安 予定が空いていれば当日。遅くとも原則3日以内
契約期間 1年ごとの契約です

部品代は、交換する部品や機器の状態で変わります。契約していない機器を修理する場合の料金の目安は、サービス・料金に載せています。

個人店の保守契約は、1台から当社へご相談ください

豊翔メンテナンスサービスは、愛知県小牧市を拠点に、愛知・岐阜・三重の飲食店の厨房機器を保守・修理しています。業界歴15年、メーカーを問わず冷蔵庫・製氷機・食洗機・ガス機器などを見てきました。業務用エアコンは洗浄のみ承っています。

「冷蔵庫1台だけ契約したい」「うちの店ならどれから契約すべきか」といったご相談も歓迎です。機器の種類と年式、使い方をうかがって、どの機器から始めるかを一緒に考えます。お電話(070-9010-9519)・Webでのご相談は無料です。料金の詳細はサービス・料金をご覧ください。