開店前にエアコンのスイッチを入れたのに、何も反応しない。運転ランプはつくのに風が出てこない。業務用エアコンが止まると、夏や冬は客席にも厨房にも人がいられなくなります。慌てて修理を呼ぶ前に、お店で確かめられることがいくつかあります。

この記事のポイント

1電源が入らないときは、まずブレーカーとリモコンの表示を見る

2暖房の立ち上がりや霜取りの間は、故障でなくても風が止まることがある

3エラー表示が出る、ブレーカーが何度も落ちる、は業者へ

なお、動いてはいるけれど冷えない・暖まらないという症状は、原因の見方が少し違います。その場合は業務用エアコンが効かない・冷えない原因をご覧ください。

よくある原因

動かない原因は、大きく分けて「電気が来ていない」「設定で止まっている」「機械が自分を守るために止まっている」「部品が故障している」の4つです。症状から当たりをつけると、確かめる場所がしぼれます。

症状 考えられる原因
リモコンの画面が真っ暗 ブレーカーが落ちている、停電、リモコンの電池切れ(ワイヤレスの場合)
リモコンは表示されるが反応しない タイマーや集中管理の設定、リモコンの操作ロック
運転ランプはつくが風が出ない 暖房の立ち上がり(予熱)、霜取り運転中
しばらく動いて止まる 室外機まわりの熱のこもり、フィルターの目詰まり、保護装置の作動
ランプが点滅する・エラー番号が出る 機械が異常を検知して止まっている

暖房の運転を始めた直後や、冬に室外機の霜を溶かしている間は、冷たい風を出さないように室内機の送風が止まることがあります。この場合は故障ではなく、しばらく待つと動き出します。どのくらい待つかは機種によって違います。

停電のあとに動かなくなったときは、機種や設定によって停電前の運転に自動で戻らないことがあります。リモコンからもう一度運転を入れてみてください。

一方、ブレーカーが落ちている場合は、エアコンの中のどこかで漏電やショートが起きている可能性があります。上げ直して一度は動いても、また落ちるなら、機械の中に原因があると考えたほうがよいです。

今すぐできる確認

お店で確かめられるのは、次の5つです。上から順に見ていくと、無駄がありません。

1 ブレーカーエアコン用が落ちていないか
2 リモコン画面・電池・ロック
3 設定タイマー・集中管理
4 室外機周りをふさいでいないか
5 表示エラー番号を控える
  1. ブレーカーを見る:業務用エアコンは専用のブレーカーにつながっていることが多いです。落ちていたら一度だけ上げ直します。すぐにまた落ちるなら、それ以上は上げないでください。
  2. リモコンを見る:画面が消えていないか、電池式なら電池を替える、操作ロック(チャイルドロック)の表示が出ていないかを確かめます。
  3. タイマーと集中管理の設定を見る:切タイマーやスケジュールが入っていると、決まった時間に止まります。ビルの中央で空調を管理している店舗では、建物側で止まっていないかを管理会社に確かめてください。
  4. 室外機の周りを見る:段ボールや荷物で吹き出し口がふさがれていると、熱がこもって保護装置が働き、止まることがあります。
  5. エラー表示を控える:ランプの点滅の回数や、リモコンに出る英数字を写真に撮っておきます。修理を頼むときにこれがあると、原因の見当がつけやすくなります。

フィルターが汚れていると、空気の流れが悪くなって止まりやすくなります。掃除の頻度は業務用エアコンのクリーニング頻度で紹介しています。

お店でやってよいこと

  • ブレーカーを一度だけ上げ直す
  • リモコンの電池交換・設定の確認
  • 室外機の周りの荷物をどける
  • フィルターのほこり取り

やらない方がよいこと

  • 落ちるブレーカーを何度も上げる
  • 室内機や室外機のカバーを開ける
  • エラーが出たまま運転を繰り返す
  • 焦げ臭いのに使い続ける

焦げ臭い、煙が出る、異常に熱い場合は、すぐ使用を中止し、ブレーカーを切ってください。 煙や火が出ているときは消防へ連絡してください。

自分でできるのは、ここまで

業者を呼ぶべき目安

ここまで確かめても動かないときは、内部の部品に原因がある可能性が高いです。とくに次の症状は、早めに修理の相談をしてください。

エラー表示が消えないリセットしても同じ番号が出る。基板やセンサー、ファンの不良などが考えられる
ブレーカーが何度も落ちる漏電やショートの疑い。上げ直しを繰り返すのは危ない
水漏れと一緒に止まる室内機の排水がうまくいかず、安全のために止まっていることがある

ほかにも、室外機から大きな異音がする、動いたり止まったりを短い間隔で繰り返す、といった場合も部品の不調が考えられます。異音については業務用エアコンから異音がする原因でも説明しています。

電源が入らない、エラー表示が消えないなど、基板・センサー・ファンモーター・コンプレッサーといった部品の故障や、冷媒(ガス)の修理は、当社では承っていません。空調設備の専門業者や、メーカーのサービス窓口にご相談ください。相談するときは、室内機と室外機の型式、エラー表示、いつから止まったかを伝えると話が早く進みます。

一方で、フィルターを掃除してもしばらく動いて止まる、水漏れと一緒に止まるといった場合は、熱交換器の汚れやドレン(排水)の詰まりが原因のことがあります。その場合は、当社の業務用エアコンの洗浄で改善することがあります。料金はお問い合わせください。

当てはまるものがあれば、お電話ください。

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予防のポイント

業務用エアコンが急に止まる原因のうち、フィルターの目詰まりと室外機まわりの熱のこもりは、ふだんの手入れで減らせます。飲食店のエアコンは油やほこりを吸いやすく、家庭用より汚れるのが早いです。

  • フィルターをこまめに掃除する:厨房に近い室内機ほど汚れが早いです。
  • 室外機の周りに物を置かない:吹き出し口の前は空けておきます。
  • 夏と冬の本格的な時期の前に点検する:真夏や真冬に止まると、修理の予約も混み合います。

業務用エアコンは、機器によってはフロン排出抑制法の点検の対象にもなります。保守点検とあわせて考えたい方は飲食店の業務用エアコン、保守点検は必要?をご覧ください。