飲食店のエアコンは、客席のほこりに加えて、厨房から流れてくる油煙も吸い込みます。フィルターに油が付くと、そこにほこりが絡んで目が詰まり、風が弱くなります。家庭のエアコンと同じ感覚で「たまに掃除すればいい」と思っていると、夏の忙しい時期に「冷えが悪い」と感じることになります。

この記事では、フィルター掃除の頻度の目安と、天井の室内機から外して洗う手順、やってはいけないことをまとめます。フィルター掃除で取れない汚れの見分け方も最後に説明します。

この記事のポイント

1フィルター掃除は2週間に1回程度が目安。油煙の多い店はもっと短くする

2洗うときは熱いお湯・強いこすり洗い・直射日光を避け、日陰でよく乾かす

3掃除してもにおう・効きが悪いときは、内部の汚れを疑う

フィルター掃除の頻度の目安

フィルター掃除は、2週間に1回程度を目安にしてください。ただ、店の業態で汚れ方はかなり違います。揚げ物や炒め物、焼肉のように油煙が多い店では、2週間もたたずにフィルターがべたつくことがあります。

店の様子 掃除の頻度の目安
カフェ・喫茶など、油煙が少ない 2週間に1回程度
定食・居酒屋など、揚げ物や炒め物がある 1〜2週間に1回
焼肉・中華・揚げ物が中心 週1回。汚れ方を見てさらに短く
厨房の中にある室内機 客席より短い間隔で見る

取扱説明書に掃除の間隔が書いてあれば、そちらを優先します。説明書が見当たらないときは、型式が分かれば当社でご用意します(古い機種など、ご用意できない場合もあります)。

頻度を決めるときは、何日おきかより「何曜日の閉店後」と決めてしまうほうが続きます。ほかの機器の掃除とあわせた予定の立て方は、厨房機器の清掃スケジュールで紹介しています。

フィルターが汚れるとどうなるか

フィルターが詰まると、室内機が吸い込める空気の量が減ります。設定温度にしてもなかなか冷えない、暖まらない、という状態になり、そのぶん運転時間が延びて電気代もかさみます。

油煙とほこりフィルターに油が付き、ほこりが絡む
目詰まり吸い込む空気の量が減る
効きが落ちる冷えない・暖まらない、運転が長くなる
内部も汚れるすり抜けた汚れが熱交換器やファンにたまる

フィルターを通り抜けた細かい油やほこりは、奥の熱交換器やファンにたまっていきます。ここまで汚れると、フィルターを洗うだけでは元に戻りません。フィルター掃除をこまめにするのは、内部の汚れを遅らせるためでもあります。

フィルター掃除のやり方

天井に埋め込まれた室内機(天井カセット形)を例に説明します。フィルターの外し方は機種で違うため、細かいところは取扱説明書で確かめてください。

運転を止めるリモコンで停止し、電源を切る
パネルを開ける安定した脚立で、吸込口のパネルを開ける
ほこりを吸う外したフィルターのほこりを掃除機で吸う
洗う油汚れは中性洗剤を溶かしたぬるま湯で
乾かして戻す日陰でよく乾かしてから取り付ける

掃除機をかけるのは、ほこりが付いている側(部屋の空気を吸い込む側)からです。洗うときは、やわらかいブラシやスポンジで、軽くなでるように汚れを落とします。油でべたついているフィルターは、中性洗剤を溶かしたぬるま湯にしばらくつけておくと落ちやすくなります。

高い所での作業になるので、脚立は平らな場所に置き、できれば2人で行ってください。パネルやフィルターは外したときに落ちてくることがあります。下の客席やテーブルには物を置かないようにします。

やってはいけないこと

  • 熱いお湯で洗う(フィルターが変形する)
  • 硬いブラシで強くこする(網が破れる)
  • 直射日光やドライヤー、火で乾かす
  • 濡れたまま取り付ける
  • フィルターを外したまま運転する
  • 室内機の中に水や洗剤をかける

フィルターを外したまま運転すると、ほこりや油がそのまま内部に入ります。乾くまで待つ時間がとれない店は、予備のフィルターを用意しておくと、交換してすぐに運転を始められます。

フィルター掃除で取れない汚れ

フィルターをきれいにしても、次のような様子があるときは、汚れが奥まで進んでいる可能性があります。

フィルター掃除で改善しやすい

  • 風が弱い
  • フィルターにほこりが目で見える
  • 掃除の後に効きが戻った

内部の汚れを疑う

  • 掃除してもカビ臭い・酸っぱいにおいがする
  • 吹き出し口に黒い点(カビ)が見える
  • 室内機から水がぽたぽた落ちる
  • 掃除しても効きが戻らない

においの原因の見分け方は業務用エアコンが臭い原因、水が落ちるときは業務用エアコンの水漏れの原因で説明しています。内部の分解洗浄をどのくらいの間隔で頼めばよいかは、業務用エアコンのクリーニング頻度をご覧ください。

なお、業務用エアコンには、フロン排出抑制法にもとづく点検の決まりがあります。フィルター掃除とは別のものなので、フロンの簡易点検もあわせて確かめておいてください。詳しくは環境省・経済産業省の案内で確認してください。

フィルター掃除で取れない汚れは当社へ

豊翔メンテナンスサービスは、愛知・岐阜・三重の飲食店で、業務用エアコンの洗浄を承っています。フィルターの奥にある熱交換器やファン、水を受けるドレンパンを分解して洗います。「フィルターは掃除しているのに、においが取れない」という段階でご相談いただければ、状態を見てご提案します。料金は台数や機種で変わるため、お見積りになります。くわしくは業務用エアコンの洗浄をご覧ください。

当社が承っているのは洗浄だけで、部品の故障や冷媒(ガス)の不足・漏れ、電源が入らないといった修理は承っていません。修理が必要なときは、空調設備の専門業者やメーカーのサービス窓口にご相談ください。

洗浄が必要かどうか迷うときは、お電話(070-9010-9519、平日9:00〜18:00)でご相談ください。お電話・Webでのご相談は無料です。